囲碁において対局の序盤に将来の展開を見据えて打たれる石の配置を指し、転じて将来の事態に備えてあらかじめ行っておく準備や手配りを意味する。
瓦石とは、屋根瓦や石ころといった、ごくありふれた建築材料や自然物を指す。そこから転じて、取るに足りない価値のないもの、つまらないものの喩えとしても用いられる。同義語の「瓦礫」とほぼ同じ意味を持つ。
石蚕はトビケラの幼虫を指し、淡水中で小石や砂粒などを糸でつづり合わせて筒状の巣を作る習性を持つ。その様子から「沙虫」とも表記される。
石を切り出し、加工し、建築物や彫刻などに用いる石材を扱う職人を指す。石屋とも呼ばれる。
いしなごは、かつて女児の間で行われた遊びの一つである。石を一つ上方に投げ上げ、それが地面に落ちるまでの間に、あらかじめ地面にばらまいた他の石を素早く拾い集め、投げた石も含めて全てを手の中で受け止めるというもので、いしなどりや手石などとも呼ばれていた。
太古の植物が地中に堆積し、長い年月をかけて地熱や地圧の作用を受けて炭化した固体燃料であり、主に燃焼による熱源や化学工業の原料として用いられる。
石竹はナデシコ科の多年草で、中国を原産とする。葉や茎は白みを帯び、初夏に白や紅色の五弁花を咲かせる。観賞用として栽培され、カラナデシコとも呼ばれる。漢名に由来する名称であり、「瞿麦」と表記されることもある。
「石持」は「こくもち」と読み、紋を入れる部分を白く抜いて染め上げた衣服地を指し、購入後に自家の紋を付けるために用いられる。また、紋所の名称としても用いられ、丸餅をかたどった円形の紋を指す。古くは黒紋を指したが、後に白紋も含めていう。表記は「黒餅」とも書く。なお、「いしもち」と読む場合は別の意味となる。
粘板岩を薄く板状に加工したもので、石筆を用いて文字や絵を描く学習用具として用いられる。また、屋根葺きなどの建築材料としても利用される。
石花は、ミョウガガイ科に属する甲殻類カメノテの別称である。海岸の岩の割れ目に付着して生育し、「石」とだけ表記されることもある。
石英は二酸化ケイ素を主成分とする鉱物であり、陶磁器やガラスの原料として広く用いられる。水晶もその結晶形の一つとして知られている。
地中から採取される可燃性の液体資源で、太古の生物遺骸が長い年月をかけて地層中で変化して生成された炭化水素の混合物である。精製によりガソリン、灯油、軽油、重油など多様な燃料や化学製品の原料となる。
石漆は、ウルシの木の枝から採取したままの生の樹液を指す。粘性が高く、主に接着剤として用いられる。表記は「瀬〆漆」とも書く。読み方は「せしめうるし」のほか、「いしうるし」とも読まれる。
石火とは、火打ち石を打ち合わせた際に発生する瞬時の火花を指す。この一瞬の閃きから転じて、極めて短い時間や素早い動作の喩えとしても用いられ、例えば「電光石火」のように、稲妻や火花が走るような一瞬の速さを表現する際に使われる。
石灰とは、酸化カルシウム(生石灰)を指すが、広義には水酸化カルシウム(消石灰)や炭酸カルシウムを主成分とする石灰石など、カルシウム化合物の総称として用いられることもある。
ヒカゲノカズラ科に属する多年生のシダ植物で、山地に自生する。茎は地面を這うように伸び、線形の葉が密生する。胞子は薬用とされる。漢名に由来する「石松」のほか、「日陰蔓」とも表記する。
囲碁において、長年の研究によって確立された最善とされる石の配置や打ち手の型を指す。転じて、様々な分野において、状況に対処するための確立された方法や決まりきった手順を意味する。
鉱物の中で特に産出量が少なく、硬度が高く、色や輝きが美しいため、装飾品として珍重されるもの。ダイヤモンドやルビー、サファイアなどがその代表例である。
盆石とは、盆景や箱庭において鑑賞用に配置される美しい石のことを指す。また、石を用いた盆景そのものを指す場合もある。
胆石とは、胆汁の成分が固まって結晶化し、胆囊や胆管の中に形成される石状の物質を指す。これが生じると、腹痛などの症状を引き起こすことがある。
「流石」は、評判や期待に違わず、その通りであることを表す。また、そうは言ってもやはり、という逆接の意味でも用いられる。さらに、程度が甚だしい様子を指し、あれほどのものさえも、という含意を持つ。
細石とは、河原や海岸などに散らばる小さな石のことを指し、通常の石よりもはるかに小粒で、指先でつまめる程度の大きさのものをいう。
温石とは、温めた軽石などを布に包み、懐に入れて身体を温めるために用いるものを指す。また、そのような温石をぼろ布で包む様子から転じて、衣服がぼろぼろでみすぼらしい人の様子を嘲って言う語としても用いられる。
硝酸カリウムの通称であり、無色あるいは半透明の結晶をなす。水に対する溶解性が高い。黒色火薬の主要原料として知られ、その他にも医薬品、釉薬、肥料など様々な用途に用いられる。
体内の分泌液や尿液中の成分が固まってできる、石のような硬い塊を指す。胆嚢に生じる胆石や、腎臓や尿管にできる尿路結石などがある。
山や崖などから岩石が崩れ落ちる現象を指し、また落下してきた岩石そのものをも意味する。道路上や登山路などで発生する危険な自然現象として知られる。
軽石とは、火山活動によって生じた多孔質の岩石で、内部に多くの気泡を含むため密度が低く、水に浮く性質を持つ。主に溶岩が急激に冷却される過程でガスが逃げることで形成され、その軽さと粗い表面から、皮膚の角質除去などにも用いられる。
歯の表面に付着した歯垢が、唾液に含まれるカルシウムやリン酸などの無機質と結合して石灰化し、硬く固まったものを指す。歯肉縁上や歯周ポケット内に沈着し、歯周病の原因となる。
碁石とは、囲碁を行う際に用いる円形で扁平な小石を指す。通常は白が180個、黒が181個で一組を成し、盤上の交点に置いて陣地の形成や石の取り合いに使用される。
鉄石とは、鉄と石を指す語であり、転じて非常に堅固な意志や決意のたとえとして用いられる。特に「鉄石心」の形で、揺るぎない強い心持ちを表現する。
磁石とは、鉄を引きつける性質を持つ物質を指し、マグネットとも呼ばれる。また、南北の方位を示す装置である羅針盤の意味でも用いられ、方角を調べる際に使われる。さらに、磁鉄鉱そのものを指す場合もあり、これは重要な製鉄原料となる。なお、磁鉄鉱の意味では「じせき」と読むこともある。
盤石とは、どっしりと重く大きな岩を指す。転じて、物事が極めて安定して堅固な様子や、揺るぎない状態を表す際にも用いられる。「盤石の構え」などの表現で使われる。表記は「磐石」とも書く。
礎石とは、建造物の土台となる石のことで、礎(いしずえ)と同義である。建物の基礎を支える重要な役割を果たす石材を指し、転じて物事の基礎や土台となるものの喩えとしても用いられる。
石城とは、墓の中に棺を納めるために石で築かれた室のことを指す。石室とも呼ばれ、古墳時代の埋葬施設として用いられた。また、「いわき」と読む場合もある。
石蓴は、緑藻類アオサ科に属する海藻で、海岸の岩に着生する。鮮やかな緑色を呈し、平たい形状で、縁にはひだが見られる。食用や飼料として用いられ、春に採取されることが多い。アオノリに似た特徴を持つ。
石絨は石綿の別称であり、天然に産する繊維状の鉱物を指す。主に建材や断熱材などに用いられるが、その粉塵は健康に有害であることが知られている。
鍾乳洞内で、石灰分を含んだ地下水が洞窟の天井から滴下し、床面に堆積して形成される筍状の石灰華堆積物を指す。
石菖はサトイモ科の多年草で、水辺に自生する。ショウブに似ているがより小形であり、夏に淡黄色の小花を穂状につける。別名をセキショウブともいう。
イワタケ科に属する地衣類の一種で、岩肌や樹皮に張り付くように生息する。灰褐色を帯びた円盤状の体は平たく広がり、食用とされることもある。秋の季語としても知られ、「岩茸」と表記される場合もある。
石鏃とは、石を加工して作られた矢の先端部分を指す。主に石器時代に用いられ、木や竹などの柄に装着し、狩猟や戦闘のための道具として使用された。
ザクロ科の落葉小高木で、西アジアを原産とする。初夏に鮮やかな紅色の花を咲かせ、後に球形の果実を結ぶ。果実は熟すと不規則に裂け、内部の種皮は食用となる。漢名に由来する「石榴」の表記のほか、「柘榴」や「安石榴」とも書く。
石で作られた階段を指し、特に寺院や庭園、山道などに設けられたものをいう。石段とも呼ばれ、また石を敷き詰めた坂道や、そのような石段が連なる道のことも意味する。
石を材料として作られた斧のことで、主に石器時代に農耕や木材加工などの作業に用いられた道具である。
石韋はウラボシ科の多年生シダ植物で、漢名に由来する。暖地の山中に自生し、根茎から革質の葉を一枚ずつ直立させる。葉の長さは約二十センチメートルに及ぶ。「一つ葉」とも表記する。
硫酸カルシウムを主成分とする天然の鉱物。白色で、焼成すると焼石膏となり、水と練ると短時間で硬化する性質を持つ。この特性を活かし、塑像の原型制作や型取り、医療用ギプス、建築材料などに広く用いられる。
セッコクはラン科の多年草で、山中の老木や岩肌に着生する。夏に白や淡い紅色の花を咲かせ、煎じて薬用にされるほか、観賞用としても栽培される。
彼岸花はヒガンバナ科の多年草で、中国が原産とされる。秋の彼岸の頃に、鮮やかな紅色の花を放射状に咲かせる様子が特徴である。田のあぜや土手などに群生し、鱗茎には毒があるが、かつては飢饉の際に水に晒して食用にされたこともある。別名をマンジュシャゲともいう。
沓石とは、建築において柱の下端を支えるために据えられる土台石のことを指します。柱石とも呼ばれ、柱からの荷重を地盤に伝え、建物の安定を保つ役割を果たします。
砒石は、砒素と硫黄を主成分とし、鉄などを含む鉱物である。強い毒性を持つが、防腐剤や医薬品の原料として用いられる。
珪石は石英を主成分とする岩石や鉱物の総称で、その含有率は通常九割以上に及びます。ガラスや陶磁器の製造に用いられる重要な原料であり、硅石とも表記されます。
刃物の切れ味を回復させるために、その刃先を研ぐために用いる天然石や人造石の総称である。
宇宙空間から地球の大気圏に突入した流星体が、大気との摩擦で完全に燃え尽きずに地表に到達した固体の破片を指す。
通路や庭、玄関先などに敷き並べる、平たく加工された石を指す。地面を整え、歩行を容易にするために用いられる。表記としては「敷石」や「舗石」とも書かれる。
燕石とは、中国の燕山で産出される石を指し、外見は玉に似ているが実際には偽物であることから、転じて本物に見えるが価値のないもの、あるいは偽物そのものを意味する言葉である。
火打ち金と打ち合わせて火花を起こすために用いる石で、石英を主成分とする。古くから火起こしの道具として利用され、「火打ち石」とも表記する。「スイセキ」という読み方もある。
礫石は、投げつけるために用いる小石を指す語で、礫(つぶて)と同義である。また「つばい」と読む場合もある。
「ずんばい」は、小石を指す語であり、またその小石を投げる行為や、それを用いた遊びそのものを表す。
石灰岩が熱変成作用を受けて生成される結晶質の岩石を指す。白色を基調とし、美しい模様を持つことが特徴で、建築材料や彫刻、装飾品などに広く用いられる。中国雲南省の大理が産地として知られたことからこの名が付いた。マーブルとも呼ばれる。
方解石は炭酸カルシウムを主成分とする鉱物であり、純粋なものは無色透明で菱面体の結晶を形成する。
出石焼は兵庫県出石町で産する陶磁器である。江戸時代に藩主の御用窯として有田の陶法を取り入れ、主に白磁や染め付けの作品が作られた。
石決明はミミガイ科に属する巻貝の総称であり、一般に鮑(あわび)と呼ばれる海産物を指す。
石持草はモウセンゴケ科の多年草で、関東以西の湿地に自生する。三日月形の葉には密生した腺毛があり、粘液を分泌して虫を捕らえる食虫植物である。葉の粘液が小石を付着させるように見えることが名の由来とされ、「茅膏菜」とも表記する。
うぐいは、コイ科の淡水魚で、川や湖に生息するが、海へ下る降河回遊性も見られる。体形は細長く、背面は暗緑褐色、腹面は銀白色を呈する。繁殖期には腹部に三本の赤い縦縞が現れることが特徴である。別名としてアカハラやハヤがあり、漢字では「鯎」や「鯏」とも表記される。
石陰子はウニの別称であり、その殻をも指す。海栗とも呼ばれる海産動物で、がぜともいう。
石伏魚は、カジカやヨシノボリ、チチブなど、川や湖に生息する小型の淡水魚の総称として用いられる名称である。体が小さく、岩陰などに身を潜める習性があることに由来するとされる。漢字では「鮴」と書くこともある。
石竜子は、爬虫類トカゲ科に属する生物の総称であり、一般に蜥蜴とも呼ばれる。体は細長く、鱗に覆われ、多くの種で四肢を持つ。主に地上や岩場などに生息し、昆虫などを捕食する。
金剛石とは、炭素の同素体の一つで、天然に産する最も硬い鉱物を指す。ダイヤモンドとも呼ばれ、宝石や工業用研磨材として広く用いられる。
草石蚕(ちょろぎ)はシソ科の多年草で、中国を原産とする。秋に紅紫色の花を咲かせ、地下には巻貝のような形をした白い塊茎が形成され、食用とされる。正月の料理では赤く染めて黒豆の上に飾り物として用いられる。漢名に由来する名称であり、玉環菜や甘露子とも表記する。
黒曜石は火山活動によって生成される天然ガラスの一種で、黒色や灰色を呈し、半透明で光沢があるのが特徴である。その硬さと割れ口の鋭さから、先史時代には石器として斧や矢尻などに加工され、後に装飾品や印材としても利用された。
神籠石とは、古代の山城遺跡を指す語で、主に中国・四国・九州地方に分布する。山の尾根や斜面に、切石を列状に並べた石塁が巡らされており、城門の跡が認められる場合もある。その構造は古代の防衛施設の特徴を示している。
御影石とは花崗岩の別称で、特に兵庫県神戸市の御影地区から多く産出されたことに由来する名称である。黒御影、白御影、赤御影などの種類があり、建築や石材として広く用いられる。
山石榴(のぼたん)はノボタン科の常緑低木で、暖地に自生し観賞用にも栽培される。全体に淡褐色の毛が密生し、夏に淡紫色の五弁花を咲かせる。果実は球形で熟すとザクロのように割れ、食用となる。漢名に由来し、「野牡丹」とも書く。
ザクロ科に属する落葉小高木、またはその果実を指す。漢名「安石榴」に由来する名称であり、一般には「石榴」とも表記される。果実は厚い皮に包まれ、内部に多数の赤い粒状の種子を含む。
海石榴はツバキ科の常緑高木を指す語で、その読みは「つばき」である。漢名に由来するこの表記は、一般に「椿」と同義として用いられる。
頑石点頭とは、説得力のある教えや道理が非常に優れており、無感情な石でさえも感心してうなずくという意味である。これは『蓮社高賢伝』に登場する道生法師の故事に由来し、難解な教えを石に説いたところ、石がうなずいたという伝説に基づいている。転じて、非常に優れた説得や道理が、頑なな者や理解しがたい者をも納得させる様子を表す。
一つの石を投げて二羽の鳥を仕留めるという故事に由来し、一つの行為によって同時に二つの利益や効果を得ることを意味する。
薬石無効とは、病人に対して薬草や鍼治療などあらゆる治療を施しても効果がなく、もはや手の施しようがない状態を指す四字熟語である。ここで「薬」は薬草、「石」は鍼を意味し、訓読では「薬石、効無し」と読まれる。
薬石之言とは、人の過ちを戒め、改心を促す有益な忠告を指す。薬や石が病気を治すように、厳しくも真心のこもった言葉が相手の欠点を正し、成長を助けるという意味で、『旧唐書』に典拠を持つ四字熟語である。
匪石之心とは、石のように堅固で動かしがたい意志や決意を表す四字熟語である。『詩経』の「柏舟」篇に由来し、心が匪(あら)ずる石にあらざることを詠じ、いかなる困難にも揺るがない強い信念や忠誠心を意味する。