石灰とは、酸化カルシウム(生石灰)を指すが、広義には水酸化カルシウム(消石灰)や炭酸カルシウムを主成分とする石灰石など、カルシウム化合物の総称として用いられることもある。
灰酒は、酸化を防ぐために灰汁を加えて醸造される酒である。糖分が多く含まれ、赤みがかった色合いと甘味が特徴で、みりんに似た風味を持つ。飲用のほか調味料としても用いられ、熊本県の特産品として知られる。赤酒とも呼ばれる。
灰墨とは、ごま油や菜種油などを燃やした際に生じる煤を集めたもので、膠と混ぜて墨の原料とされる。また、眉墨や塗料、薬用としても用いられる。掃墨の当て字としても知られる。
火山の噴火によって大気中に放出された火山灰が地上に降り積もる現象を指し、またその降下した灰自体を意味する。気象学の分野では「こうはい」と読まれることもある。
粉灰(こっぱい)は、物が非常に細かく砕け散る様子を表す語で、「微塵粉灰」などの形で用いられる。表記としては「骨灰」と書くこともある。
温灰とは、火によって暖められた灰を指す。特に囲炉裏や火鉢などで使用された後の灰が、まだ熱を保っている状態を表す。
灰燼とは、物が燃えた後に残る灰や燃え殻のことを指す。特に「灰燼に帰す」という慣用表現で、全てが焼き尽くされて跡形もなくなる様子を表す際に用いられる。
膠灰とは、セメントを指す訳語である。石灰石や粘土などを原料として焼成・粉砕して得られる粉末状の物質で、水と混ぜると硬化する性質を持つ。建築や土木工事において、コンクリートやモルタルの主要な結合材として用いられる。
燃え残りと灰を指す語であり、転じて物事が完全に焼き尽くされて無に帰する様を表す。
灰神楽とは、火の気が残る灰の中に湯や水などを注いだ際、灰が勢いよく舞い上がり、けむりのように見える現象を指す。
小灰蝶はシジミチョウ科に属する小型の蝶の総称で、翅の裏面がしじみ貝の内側のような光沢を持つことが名称の由来となっている。主に林縁や草地に生息し、可憐で素早い飛翔が特徴である。
「棄灰之刑」とは、灰を道路に捨てただけで手を切断されるという、古代中国に伝えられる極めて厳しい刑罰を指す四字熟語である。ここから転じて、犯した罪の軽重にかかわらず、それに不相応な重い罰が科せられることを意味する。出典は『韓非子』「内儲説・上」にある。
死灰復然とは、一度衰えた勢力が再び盛り返すこと、あるいは収まった事態が再び起こることを喩えた四字熟語である。文字通りには、消えて冷たくなった灰が再び燃え上がる意で、「然」は「燃」に通じる。『史記』韓長孺伝に由来し、「死灰復燃」とも表記する。
枯木死灰とは、枯れた木と冷たい灰の意から、一切の情熱や活気を失い、心が完全に無感情で動かない状態を表す。また、煩悩や執着を離れ、無心の境地に至った様をも指す。『荘子』に由来する四字熟語である。
「槁木死灰」とは、枯れ木と冷たい灰に喩え、一切の生気や情熱を失い、無念無想の境地に至った様を表す四字熟語である。『荘子』に由来し、世俗の欲望や執着から完全に離脱し、心身ともに静寂に満ちた状態を指す。
灰身滅智とは、仏教において煩悩を断ち切り、肉体と精神の執着を滅ぼして悟りの境地に至ることを意味する。