大黄はタデ科の多年草で、中国を原産とする。大きな葉は手のひら状に深く裂け、初夏には淡黄色の小花を多数咲かせる。その根茎は薬用に供され、また乾燥させて砕いた根を煎じた汁は黄色の染料として用いられる。
玄黄とは、天の黒色と地の黄色を指し、そこから天地や宇宙全体を意味する語となった。また、黒毛の馬が病にかかった際に毛色が黄色を帯びることに由来し、そのような馬の病名としても用いられる。
地黄はゴマノハグサ科の多年草で、中国を原産地とする。初夏に紫がかった紅色の花を数個、横向きに咲かせる。その根茎は薬用として利用され、別名をサホヒメともいう。
鳥類や爬虫類などの卵の内部にある黄色い部分を指し、胚の発生に必要な栄養分を豊富に含む。主にタンパク質や脂質から構成され、卵白と対をなす構成要素である。
麻黄はマオオ科の常緑小低木で、中国北部を原産とする。草丈はおよそ五十センチメートルほどで、茎の形状はトクサに似る。初夏には卵形の花穂をつける。漢方では茎を煎じて、解熱や鎮咳などの薬用に供される。
黄禍とは、黄色人種の勢力拡大が白色人種にとって脅威や災いをもたらすという考え方を指す。特に日清戦争後の日本の台頭に対し、欧米で唱えられた「黄禍論」に代表される。
黄河は中国第二の大河であり、青海省に源を発して渤海湾へと注ぐ。その流域は中国古代文明の発祥地として知られ、水が黄土を含むため黄色く濁っていることに由来する名称である。また「江河」と表記する場合は、長江(揚子江)と黄河を併せた総称となる。
飴色がかった淡い黄色の毛色を持つ牛を指し、古くはその珍しい毛色から特に優れた牛として重んじられていた。
黄砂とは、中国大陸の北西部を中心に、春先の時期に強風によって巻き上げられた黄色い砂塵が大気中に舞い上がり、遠く日本列島などにまで飛来する現象を指す。また、そのような黄色い砂そのものを指すこともある。
黄麻はアオイ科の一年草で、インドを原産とする。葉はハート形をしており、夏には黄色い五弁の花を咲かせる。茎の皮から採れる繊維は強靭で、ロープや麻袋などの材料として用いられる。別表記として「青麻」とも書く。
黄鶏は、羽毛が茶色がかった色をした鶏のことを指す。また、その肉、あるいは鶏肉全般を指して用いられることもあり、例えば雑煮の具として用いられる場合などがその例である。
黄泉とは、地下にあるとされる死者の世界を指す。中国の思想では「黄」が地の色とされることから、地下の泉を意味する語として生まれた。死者が赴く冥土を表し、「黄泉の客」のように死者そのものを指す表現にも用いられる。また「よみ」とも訓読される。
黄水とは、胃から吐き出される黄色い液体のことで、胆汁が混じっているためにその色を呈する。オウスイ、あるいはきみずとも読まれる。
黄体とは、卵巣において排卵後に形成される黄色を呈する内分泌組織であり、主にプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌し、妊娠の維持に重要な役割を果たす。
黄白とは、黄色と白色を指すほか、その色合いから金と銀を意味し、さらに転じて金銭の喩えとして用いられる。特に「黄白を散じる」のように、多額の金銭を使い果たす様を表す表現で使われる。
黄門とは、元来は中国の宮中にあった黄色く塗られた門を指し、転じてその門を管理する官職「黄門侍郎」の略称ともなりました。日本では中納言の唐名として用いられ、特に中納言であった水戸藩主の徳川光圀を「水戸黄門」と通称したことで広く知られています。
晩秋に落葉樹の葉が黄色く色づく現象を指し、またその色づいた葉そのものをも意味する。秋の風物の一つとして知られ、「もみじ」とも読まれる。
秋に草木の葉が黄色や赤色に変わる現象を指す。また、特にカエデの葉を指すこともあり、その美しく色づいた様子を表す言葉として用いられる。
黄金(こがね)は、黄金(おうごん)と同義で、貴金属としての金を指す。また、黄金色の略称として、金のように輝く黄色を表すこともある。
黄泉とは、古代日本の信仰において人が死後に赴くとされる世界を指す。死者の魂が行く場所として考えられ、あの世やよみの国とも呼ばれる。この語は「黄泉帰り」のように、死者が再び現世に戻ることを表す表現にも用いられる。なお、漢字音読みでは「こうせん」と読む場合もある。
黄麻はシナノキ科の一年草で、漢名に由来する。黄色い花を咲かせ、その茎の靭皮から繊維を採取するために栽培される植物を指す。綱麻とも表記される。
黄精はユリ科の多年草で、鳴子百合(なるこゆり)とも呼ばれる。漢名「黄精」からの転用であるが、これは本来の植物名としては誤用とされる。
硫黄は非金属元素の一種であり、黄色くてもろい結晶をなす。火を付けると青白い炎を上げて燃焼し、刺激臭のある二酸化硫黄を発生させる。マッチや火薬の原料として用いられるほか、医薬品や農薬の製造にも使われる。
雌黄は、石黄の古称であり、砒素の硫化鉱物を指す。黄色を帯び、樹脂のような光沢を持つが、有毒である。また、詩文を添削したり書き改めたりすることを意味する語としても用いられる。この用法は、かつて中国で誤りを訂正する際に雌黄を塗り直した故事に由来する。
牛黄とは、ウシの胆嚢や胆管などに生じる結石を指し、漢方においては解熱や鎮静などの薬効を持つ貴重な生薬として用いられる。
黄丹は染色の名称で、赤みを帯びた黄赤色を指します。ベニバナとクチナシの実を用いて染め出される色であり、オウタンあるいはオウダンとも読みます。
黄絹は、室町時代に中国から伝来した黄色い繭の糸で織られた絹布を指す。唐音で「ホッ」と読むことに由来し、「北絹」と表記されることもある。
黄檗は、ミカン科の落葉高木であるキハダの別称であり、その樹皮から採れる黄色の染料や生薬を指す。また、江戸時代に中国の僧隠元によって伝えられた禅宗の一派、黄檗宗の略称としても用いられる。
黄燐は燐の同素体の一つで、淡黄色の蝋状をした半透明の固体である。暗所では青白い燐光を発し、空気中で自然発火しやすく、その燃焼は激しい。また人体に対して強い毒性を持つ。
「黄昏(こうこん)」は、日が暮れて夜に移る頃の時間帯を指す語で、夕暮れ時を意味する。漢字の「黄」は夕日の色を連想させ、一日の終わりを感じさせる情景を表す。
キンポウゲ科に属する多年草で、山地の樹木の下などに自生する。早春の頃に白く小さな花を咲かせる。その根茎は、生薬として用いられるほか、染料としても利用される。
黄塵とは、風によって舞い上がる黄色い土埃のことであり、特に春先に中国大陸から飛来する黄砂を指すこともある。
ユリ科の多年草で、山地の草原に自生する。夏の夕刻にユリに似た黄色い花を咲かせることからこの名があり、別名をユウスゲともいう。
黄橡は染色における色名で、灰色がかった黄赤色を指す。木蘭色とも呼ばれる。
黄檗はミカン科に属する落葉高木で、山地に自生する。樹皮の内側が鮮やかな黄色を呈し、これを染料として用いるほか、健胃薬などの薬用にも利用される。別名をキワダ、オウバクともいい、「檗」の表記も用いられる。
胆汁色素が血液中に増加することにより、皮膚や眼球結膜などが黄色く染まる症状を指す。肝臓や胆道系の疾患などに伴って現れることが多い。
黄鶲はヒタキ科の小鳥で、山地の森林に夏鳥として飛来し繁殖する。雄は背が黒く腹部が鮮やかな黄色をしており、雌は背がオリーブ色がかった茶褐色である。美しい声でさえずり、冬季は東南アジアへ渡って過ごす。
黄吻とは、ひな鳥の黄色いくちばしを指す語であり、そこから転じて、年が若く経験に乏しいこと、またそのような人を喩える表現として用いられる。
ウリ科のつる性一年草で、果実は細長く緑色をしている。熟すと黄色くなることからこの名がついた。野菜として広く食用にされ、生食や漬物に用いられる。別名を胡瓜(きゅうり)ともいう。
黄櫨は、ウルシ科の落葉小高木で、はぜのきの別称である。秋に紅葉する様子が美しく、かつてはその樹皮や材から黄色の染料を採ったことからこの名がある。
黄昏とは、日が沈み空が薄暗くなる夕方の時間帯を指す。その語源は、暗がりで人の見分けがつかず「誰(た)そ彼(かれ)」と問いかけたことに由来する。また、「コウコン」と音読みすることもある。
黄楊はツゲ科の常緑低木で、暖かい地域の山地に自生します。葉は楕円形で革質であり、材は黄色味を帯びて堅く緻密なため、櫛や将棋の駒、版木などの細工物に用いられます。漢名に由来する名称であり、「柘植」と表記されることもあります。
イタチ科の哺乳類で、日本では主に北海道に生息する。体は細長く、毛皮は茶褐色から黄褐色を帯び、冬にはより豊かな毛並みとなる。貂(てん)とも呼ばれ、良質な毛皮を得るために古くから珍重されてきた。
ウルシ科の落葉高木で、暖かい地域に自生する。初夏に黄緑色の小花を多数咲かせ、楕円形の果実を結ぶ。果実からは木蝋を採取する用途があり、秋には鮮やかな紅葉が観賞される。別名をハゼ、リュウキュウハゼともいい、「こうろ」と読む場合もある。
黄槿(はまぼう)はアオイ科の落葉低木で、暖かい地域の海岸近くに自生する。初夏に、ムクゲに似た淡黄色の美しい五弁花を咲かせる。なお、「黄槿」という表記は漢名からの誤用とされる。
ショウガ科の多年草で、インドを原産とする。外観はウコンに類似するが、葉の裏面には短い毛が密生している点で区別される。春には淡い赤みを帯びた白色の花を咲かせる。その根茎は薬用として利用されるほか、黄色の染料の原料ともなり、別名をハルウコンとも呼ばれる。
草雌黄は、東南アジア原産のオトギリソウ科の植物から採取される黄色の樹脂を指す。絵画の顔料などに用いられ、藤黄(トウオウ)やガンボージとも呼ばれる。
黄連花はサクラソウ科に属する多年草で、漢名に由来する名称である。別名として草連玉(くされだま)とも呼ばれる。
黄心樹はモクレン科の常緑高木で、暖地に自生する。葉は長い楕円形で厚く、光沢がある特徴を持つ。春には芳香のある白い花を咲かせる。漢名に由来する名称であり、「小賀玉木」と表記することもある。
黄枯茶は染色の名称で、薄く藍色を帯びた黄褐色を指す。朽葉色に近い色合いである。
ヒガンバナ科の多年草で、南ヨーロッパを原産地とする。観賞用に栽培され、早春に芳香のある鮮やかな黄色の花を横向きに咲かせる。春を告げる花として「長寿花」の別名を持つ。
黄泉路とは、死者の魂が冥界へと向かう道を指す。転じて、死後の世界である黄泉の国そのものを意味することもある。
犬黄楊はモチノキ科の常緑低木で、山地に自生します。よく分枝し、小さな革質の葉が密生する特徴があり、庭木や盆栽として観賞用に栽培されます。名前に含まれる「犬」は、同類の中で劣るものや似て非なるものを指し、ツゲに似ているが材質などがツゲよりも劣ることからこの名が付けられました。
黄肌鮪はサバ科に属する大型の海産魚で、温暖な海域に生息する。体長は約二メートルに達し、第二背びれとしりびれが鮮やかな黄色を帯びることが特徴である。肉質はピンク色で風味が良く、食用として広く珍重される。別名をキハダともいう。
黄紫茸はハマウツボ科に属する一年草で、主に他の植物の根に寄生して生育する。その外観は黄褐色を帯びた独特の姿をしており、植物体全体が鱗片状の構造を持つ。オニクの別称としても知られ、主に山地の林床などに自生している。
レンジャク科の冬鳥で、シベリアで繁殖し、日本には越冬のため渡来する。背中は褐色を帯び、尾羽の先端が鮮やかな黄色を呈するのが特徴であり、頭部には冠状に立つ羽根をもつ。特にヤドリギの実を好んで採食する習性がある。
黄幡神は陰陽道における八将神の一つで、土の気を司る方位神である。この神の支配する方位において門を構えたり土を掘る行為は凶事とされる一方、弓始めの儀式でその方角に向けて弓を引くことは吉兆とされた。
黄櫨染とは、ハゼノキと蘇芳を染料として用いて染め出される、黄色がかった茶色を指す染色の名称である。この色は、天皇が衣冠や束帯を着用する際の上衣に用いられることから、古来、最高位を象徴する色として尊ばれてきた。
黄蜀葵はアオイ科の一年草で、中国を原産とする。夏に黄色く大きな五弁花を咲かせる観賞植物であり、根から得られる粘液は製紙用の糊として用いられる。また、根は薬用にもされる。別名をトロロともいう。
黄瓜菜はキク科の多年草で、漢名に由来する名称である。一般に苦菜(にがな)とも呼ばれる。
黄瑞香はジンチョウゲ科に属する落葉低木で、漢名に由来する名称である。別名を三椏(みつまた)とも呼ばれる。
「抽黄対白」は、黄色を引き出して白に対比させるという意味から転じて、美しい色彩を巧みに配することを指す。また、四六駢儷文のように対句を多用し、華麗な文章を綴る技法の喩えとしても用いられる。柳宗元の「乞巧文」に典拠を持つ四字熟語である。
青蓋黄旗は、古代中国において天子の乗る車に用いられた青色の蓋と黄色の旗を指す四字熟語で、帝王の威厳や行列を象徴する表現である。『文選』所収の陸倕の「石闕銘」に典拠があり、朝廷の権威や華やかな儀仗を表す文語として用いられる。
黄粱之夢とは、現実にはありえないような、はかない夢や空想を指す。中国の故事に由来し、一瞬の夢の中で栄華を極めたが、目覚めるとそれが炊かれる粟飯ほどの短い時間であったという逸話から、実現の見込みのない楽しい空想や、むなしい望みを喩える表現として用いられる。
黄粱一炊とは、栄華富貴や人生の成功がはかなくも一瞬の夢に過ぎないことを喩えた故事成語である。中国唐代の小説『枕中記』に由来し、青年が粟飯の炊き上がるほどの短い眠りの間に栄達の夢を見て目覚めるという逸話に基づく。転じて、現実離れした空想や、実現の見込みのない計画を嘲る意味でも用いられる。
黄霧四塞とは、黄色い霧が四方を覆い尽くす現象を指す四字熟語である。古代中国では、このような天変地異が起こることは天下が乱れる前兆と見なされ、『漢書』成帝紀にもその記述が見られる。
陰陽道において何事を行うにも順調に運ぶとされる縁起の良い日のこと。転じて、一般に物事を始めるのに適した佳き日を指す。「黄道」は太陽の見かけ上の通り道を意味し、「吉日」はめでたい日柄を表す。