屯田(みた)は、神領の田を指し、神田とも呼ばれる。また、大化の改新以前には皇室の直轄領を意味し、「御田」と表記されることもある。なお、「トンデン」と読む場合もある。
代田とは、代掻きを終えて田植えの準備が整った状態の田を指す。水を張り、土を均し、苗を植える直前の水田を表し、主に初夏の時期の田の様子をいう。
半田とは、鉛と錫を主成分とする合金で、金属同士の接合に用いられる。熱を加えて溶かし、接合部に流し込んで使用する。表記としては「盤陀」と書かれることもある。
田舟とは、泥深い水田の作業において、苗や肥料、農具などを運搬するために用いられる、底が浅く小型の舟のことである。
田園とは、田や畑が広がる地域を指し、農耕が営まれる土地の景観を表す。また、都市から離れた田畑や林野の多い郊外、あるいはそのような自然に囲まれた田舎の地域を意味し、のどかで素朴な生活環境を連想させる言葉として用いられる。
都会から離れた土地を指し、人家がまばらで田畑や自然が広がる地域をいう。また、生まれ育った故郷や郷里を意味することもある。
田に携わる年老いた男性を指し、長年にわたり農耕に従事してきた経験豊かな農夫の姿を表す語である。
田人とは、田打ちや田植えといった田の耕作作業に従事する者を指す。特に、田の作業を日雇いで請け負う労働者を意味する場合もある。同義語に「田子(たご)」があり、「とうど」と読むこともある。
田楽とは、平安時代の田植え祭りで演じられた舞楽を指し、後に鎌倉・室町時代にかけて田楽能へと発展した芸能である。また、串刺しにした豆腐に味噌を塗って焼いた料理「田楽豆腐」、あるいは同様の調理法で野菜や魚を用いた「田楽焼」を略した名称としても用いられる。
田紳とは、田舎紳士を略した語で、田舎に住みながら紳士を気取っているものの、洗練されずに野暮ったい様子や、そのような人物を指す。
田と畑を合わせた総称であり、農作物を栽培する耕地全般を指す。特に、水田と畑地の両方を含む農地のことをいう。
田荘とは、田のある場所や田そのものを指す語である。また、大化の改新以前には豪族の私有地を意味し、古代から中世にかけては田園の事務を取り扱う役所のことも表した。
田猟とは、主に野原や田園地帯で行われる狩りのことで、鳥類や小動物を対象とする狩猟を指す。
班田とは、律令制において人民に割り当てて耕作を許した田地を指す。読みは「あかちだ」であり、「はんでん」とも読まれる。
湿田とは、排水が不十分で土壌中の水分が過剰に滞留している水田を指す。乾田に比べて地盤が軟弱で、農業作業に制約が生じやすい。
熟田とは、丹念に手入れを重ねて耕作された田畑を指す。長年にわたり耕作を続け、土壌が肥え、作物の生育に適した状態に整えられた田地のことをいう。
籍田とは、古代中国において天子自らが耕作を行い、収穫した穀物を祖先の祭祀に供える儀式、またそのために用いられた田を指す。「籍」は踏む、あるいは借りるという意味があり、天子がまず自ら鍬を取った後、民の力を借りて耕作を完成させることに由来するとされる。「藉田」と表記することもある。
田畝とは、稲作を行う水田や耕作地を指す語である。また、その区画を形作る畦や畝といった部分をも意味し、農地としての田んぼの全体像を捉えた表現として用いられる。
豆を栽培するための畑を指す語で、特に豆類を植え付けた農地を意味する。
御田は鍋料理の一種で、がんもどきやこんにゃく、はんぺん、昆布などの具材を煮込んだものを指す。また、田楽豆腐、特に木の芽味噌を付けて焼いた木の芽田楽を指す場合もある。
隠田とは、中世から近世にかけて、農民が年貢や租税の負担を免れるために、支配者である国家や領主に対して耕作の事実を秘匿した田畑を指す。忍び田や隠し田とも呼ばれ、こうした行為を行う農民は隠田百姓と称された。
タニシ科に属する巻貝の総称で、主に水田や池沼などの淡水に生息する。殻は丸みを帯びた円錐形で、色は黒緑色を呈する。食用とされ、特に春が旬とされる。
田鼈はタガメ科に属する水生昆虫で、水田や池沼などに生息する。体は扁平で、前肢が鎌状に発達しており、獲物を捕らえるのに適している。
キンポウゲ科に属する二年草で、湿地に自生する。葉は三つに深く裂け、春には黄色い五弁の花を咲かせる。全草に毒性を持つ。
田鼠はモグラの別称であり、土竜とも呼ばれる。主に田畑や草地の地中に生息し、土を掘り進む習性を持つ小型の哺乳類を指す。
田疇とは耕作地を指し、田や畑といった農地を総称する語である。また、田畑のあぜやうねを意味する場合もあり、「疇」の字には畝(うね)の意が含まれている。
チドリ科の鳥で、ユーラシア大陸北部に分布する。日本には冬鳥として渡来し、水田や湿地などに生息する。後頭部に黒く長い冠羽を持つことが特徴である。
田麩は、タイやタラなどの魚肉を蒸して細かくほぐし、醬油や砂糖などで味付けをして炒り上げた加工食品である。表記としては「デンプ」と読まれることもある。
瓜田とは、瓜類を栽培するための畑を指す。特に、ウリ科の植物を育てる農地を意味し、主に食用や加工用の瓜を生産する場所として用いられる。
硯田とは、硯を田畑に見立てて、文筆による生計の立て方を表す言葉である。文字を書くことで収入を得ることを、農夫が田を耕して収穫を得ることに喩えた表現で、「硯田を耕す」などの形で用いられる。
窪田とは、周囲よりも低く窪んだ地形に位置する水田を指す。土地の起伏によって自然に形成された低地に作られる田であり、地形の特徴から「凹田」と表記されることもある。
古代中国において、天子や諸侯が祖先の霊に供える穀物を自ら耕作した田、またその儀式を指す。日本にも伝わり、同様の儀礼として行われた。「籍田」と表記されることもある。
口分田とは、古代日本の律令制において、国家が六歳以上の男女に一定の基準で割り当てた耕作地を指す。その収穫から租税が徴収され、受給者の死亡後は原則として国に返還される制度であった。
都会から遠く離れた、交通の便が悪く人里離れた田舎の地域を指す。辺鄙な村落や、中心地から隔絶された土地を意味する。
主基田とは、大嘗祭において主基殿に供える神饌用の穀物を栽培するために設けられた特定の田を指す。
田平子はキク科の二年草で、水田の畦など湿り気のある場所に自生する。春にはタンポポに似た鮮やかな黄色い花を咲かせ、若葉は食用とされる。春の七草の一つ「ホトケノザ」はこの植物を指し、新春の季語としても親しまれている。
立田姫は秋を司る女神であり、秋佐保姫とも呼ばれる。奈良から見て西に位置する竜田山に由来し、五行説において西が秋に配されることからこの名がついた。表記は「竜田姫」とも書く。
岩田帯とは、妊婦が腹部に巻く白い布のことを指す。古くから安産を願う風習として、妊娠五か月目の戌の日に巻き始める慣わしがある。
真田虫は、条虫(ジョウチュウ)の別称である。その名称は、体が平たく細長いひも状をしており、その形状が真田紐に似ていることに由来する。絛虫とも表記される。
高島田とは、日本髪の一種で、島田髷の根元を特に高く結い上げた髪型を指す。かつては武家の御殿女中などに結われたが、明治時代以降は若い女性の礼装や花嫁の正装として用いられるようになった。
新墾田は、新たに開墾された田畑を指す語であり、新田と同義である。特に、従来の耕地に追加して開発された農地を意味する場合が多い。
田長鳥はホトトギスの異称である。この呼び名は、夏に農作業の指揮を執る「田長」に向けて、田植えの時期を告げるように鳴く鳥と見なされたことに由来する。杜鵑とも書く。
真田紐とは、木綿の太い糸を用いて厚手に平たく編み上げられた組紐の一種である。名称は、戦国時代の武将・真田昌幸が刀の柄に巻いて使用したことに由来すると伝えられる。
寄田仰穀とは、自ら田畑を所有せず、他国の土地を借りて耕作し、その収穫物に依存することを指す。『漢書』西域伝に見える表現で、特に西域の小国が近隣の大国に依存して生計を立てる様子を表す。転じて、自立せず他者に頼って生活する状態を喩えることもある。
瓜田李下とは、人から疑念を抱かれるような行為を避けるべきであるという教訓を表す四字熟語である。瓜畑で靴を直せば瓜を盗むのではないかと疑われ、李の木の下で冠を直せば実を取ろうとしていると思われるように、嫌疑を招きかねない状況に自ら身を置くべきではないという意味である。
我田引水とは、物事を自分に都合よく解釈したり、自身の利益になるように取り計らったりすることを意味する。自分の田んぼにだけ水を引き入れる様子から転じて、公平さを欠き、私利私欲に基づいて行動する姿勢を指す。
戦場から離れ、武具を解いて故郷の田園に戻ることを指す。軍務を終えて帰郷し、平穏な暮らしに戻る喩えとして用いられる。ここでの「帰田」は官職を退き、郷里で農耕に従うことを意味する。
李下瓜田とは、スモモの木の下で冠を直したり、瓜の畑で履物を結び直したりするような、疑われる可能性のある行動を避けるべきだという教訓を表す四字熟語です。古楽府「君子行」に由来し、君子は嫌疑を避けるために慎重に振る舞うべきであるという意味を伝えています。
「藍田生玉」は、中国の藍田という土地が美しい玉を産出した故事に由来する四字熟語で、名門や優れた家系からすぐれた人物が生まれることを称賛する表現である。『三国志』の「呉志・諸葛恪伝」にも見られるように、血筋や環境の良さが優れた才能を育む喩えとして用いられる。
不買美田は、北宋の真宗が学問を奨励するために行った「観学」の故事に由来する四字熟語で、子孫に残すべき最も価値ある財産は美田(肥沃な土地)ではなく、優れた教育や学問であるという教えを表します。
貧窮福田とは、仏教用語で、貧しい人々に施しを行うことが大きな功徳を積む田(福田)となるという教えを表す四字熟語です。『優婆塞戒経』に説かれる、慈悲の実践によって福徳を培うべき対象としての、困窮した人々を指します。
筆耕硯田とは、文筆によって生計を立てることを意味する。硯を農夫の田畑に見立て、筆をもってその田を耕すように、文章を書くことで生活を営む様を表した表現である。