手羽とは、鶏の翼の付け根付近の部位を指す言葉で、特に「手羽肉」の略称として用いられる。この部位は適度な脂とコラーゲンを含み、焼き鳥の「手羽焼き」など、料理において親しまれている。
毛羽とは、紙や布地の表面が摩擦によって細かな繊維状に立ち上がった状態を指す。また、地図において山岳の形状や傾斜を表現するための細い線状の記号を意味し、さらに蚕が繭を作る際に最初に張る外側の粗い糸をも表す。「毳」の字を用いて表記することもある。
鳥の白い羽を指し、特に矢の尾部に取り付ける矢羽として用いられるものをいう。
合羽は、雨を防ぐために着用するマントの一種で、雨合羽とも呼ばれる。また、荷物の雨よけとして用いる防水性の桐油紙を指すこともある。語源はポルトガル語に由来する。
鳥類の体表を覆う柔らかく軽い毛状の構造物を指し、保温や飛翔に重要な役割を果たす。
昆虫が幼虫やさなぎの状態から変態を遂げ、成虫として羽を備えた姿へと完全に変化する過程を指す。
鳥の尾の部分にある長い羽毛を指し、特に飛翔や姿勢制御に関わる重要な部位をいう。
絵羽とは、身頃から袖にかけて一続きの絵柄が施された模様を指し、主に女性の訪問着や羽織に用いられる。また、そのような絵羽模様をあしらった女性用の羽織、すなわち「絵羽羽織」の略称としても用いられる。
羽子は、羽子板で突いて遊ぶための道具で、ムクロジの実の種に鳥の羽を付けて作られる。正月の遊びである羽子突きに用いられ、「羽根」とも表記する。
羽觴は、雀が羽を広げたような形をした酒杯を指す。古代中国に由来する器形で、「觴」は杯を意味する。酒宴の席で杯を飛び交わせる様子を「羽觴を飛ばす」と表現し、賑やかな酒盛りの情景を表す。羽爵(ウシャク)とも呼ばれる。
羽旄とは、キジの羽とヤクの尾を用いて竿の先端に取り付けた装飾のことで、旗指物や軍旗の飾りとして用いられたものを指す。
ハジラミ目に属する昆虫の総称で、鳥類や哺乳類の体表に寄生し、羽毛や皮膚を食い荒らす習性を持つ。ハムシとも呼ばれる。
羽子板は、羽根つき遊びに用いる柄の付いた長方形の板を指す。表面には押し絵や絵画などで装飾を施すことが多く、特に役者絵を題材にしたものや、正月の縁起物としても親しまれている。
羽隠虫はハネカクシ科に属する昆虫の総称で、体長は〇・五ミリメートルから二五ミリメートル程度である。静止時には短い前翅の下に後翅を巧みに折り畳んで隠す習性があり、これが名称の由来となっている。漢字では「隠翅虫」と表記することもある。
羽二重は、滑らかで光沢のある薄手の絹織物を指し、主に礼服や着物の裏地などに用いられる。
雨合羽とは、雨天時に衣服の上から着用する、袖がなくマント状に身を覆う防水性の外衣を指す。
茶羽織とは、腰のあたりまでの短い丈の羽織を指す。茶人が茶事の際にほこりよけとして着用したことに由来する。
羽斑蚊はカ科の昆虫の総称で、体長は約五ミリメートル程度である。翅に黒褐色の斑紋があり、静止する際には尾部を上げる姿勢をとる特徴がある。雌の一部はマラリアを媒介することが知られており、「翅斑蚊」と表記されることもある。
帝揚羽はアゲハチョウ科の蝶の一種で、本州西南部から沖縄にかけて分布する。開張は約七センチメートルで、黒色の翅に黄白色の斑紋が特徴である。特に高知市に生息する個体群は特別天然記念物に指定されている。
遣羽子(やりばね)とは、正月の遊びの一つで、羽根つきのことを指す。羽子板で羽根を打ち合い、その年の無病息災を願う習わしがある。
衝羽根は、正月の羽根つき遊びに用いる羽根を指す。また、ビャクダン科の落葉低木の名称でもあり、山地に自生し、他の木の根に半寄生する。初夏に淡緑色の小花を咲かせ、羽根つきの羽根に似た実を結ぶことからこの名があり、ハゴノキとも呼ばれる。
揚羽蝶はアゲハチョウ科の蝶の総称であり、特にナミアゲハを指す通称としても用いられる。翅は黄色地に黒い筋や斑点があり、幼虫は「ゆずぼう」と呼ばれ、ミカン科植物の葉を食害する。「鳳蝶」とも書く。
絽羽織とは、絽地を用いて仕立てられた単衣の羽織のことで、主に夏季に着用される。通気性に優れた絽の特性を活かし、涼やかな着心地が特徴である。
鳩の羽に見られるような、黒みを帯びた淡い紫色を指す。
干戚羽旄は、古代中国の舞楽を分類する語で、武舞と文舞を指します。干戚(盾と斧)を用いる勇壮な武舞と、羽旄(鳥の羽や牛の尾)を用いる優雅な文舞の両方を総称し、『礼記』楽記にその記述が見られます。
換骨羽化とは、中国の詩文において古人の作品の骨格や形式を借りながら、そこに新たな精神や内容を吹き込んで独自の作品を生み出すことを指す。転じて、古い形式や枠組みを保ちつつ、その中身を一新して新たな価値を創造する比喩としても用いられる。
羽翼已成とは、鳥の翼がすでに完成している様子から転じて、勢力や力が十分に備わり、独立して行動できる状態にあることを意味する。特に、君主や指導者の地位が安定し、もはや補佐を必要としない状況を指して用いられる。
羽化登仙とは、中国の神仙思想に由来する表現で、人が羽を生やして仙人となり天へ昇ることを指す。転じて、酒に酔って陶然とした心地よさに浸り、あたかも俗世を離れて仙境に遊ぶような気分を喩える。蘇軾の「前赤壁賦」にも見られるように、この語は酔興の極致を描く際に用いられる。
鏃礪括羽は、矢じりを研ぎ、矢羽を整えることを意味し、学問や技芸に励んで自らを磨き、修養を高めることの喩えとして用いられる。『説苑』「建本」に由来する四字熟語である。
積羽沈舟は、わずかなものでも積もり重なれば大きな力を発揮することを意味する四字熟語である。軽い羽毛でさえ大量に積もれば舟を沈めるほどの重みとなるという故事に由来し、些細なことの蓄積が重大な結果を招くことを示唆する。『戦国策』魏策に見える表現で、「積羽舟を沈む」と訓読される。
射石飲羽は、精神を集中して全力で事に当たれば、いかなる困難も成し遂げられるという喩えである。故事によれば、楚の熊渠子が闇夜に虎と思しきものを射たところ、それは石であり、矢はその羽根まで深く食い込んでいたという。ここから、強い決意と集中力をもって臨めば、石に矢を射て羽根を飲み込むような不可能と思えることも成就しうることを示す。
股肱羽翼とは、君主を補佐し国家を支える最も頼りになる臣下のたとえである。股はもも、肱はひじを指し、体を動かすのに欠かせない部分であることから、君主の手足となって働く重要な家臣を意味する。また羽翼は鳥の羽や翼のことで、飛翔を助けるように君主を支え、補佐する者を表す。合わせて、君主の最も近くにあって信頼厚い側近や、国家運営の中核を担う忠臣を指す四字熟語である。
霓裳羽衣は、薄絹などで作られた女性の美しく軽やかな衣装を指す四字熟語である。また、唐代に伝わったとされる舞曲の名称でもあり、玄宗皇帝が月宮で目にした仙女の舞を再現させたという伝説がある。楊貴妃がこれを得意としたとされる。「霓裳」は虹のように美しい裳裾を、「羽衣」は鳥の羽のように軽やかな天人の衣を意味する。