陰陽道において運勢を占うために用いられる九つの星を指す。一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫からなり、これに五行や方位を組み合わせ、生まれ年にあてはめて吉凶を判断する。
九重とは、幾重にも重なっている様子を指し、特に天の最も高い場所を表す。また、かつて宮殿が九つの門の奥にあったことに由来して、天子の居所である宮殿や宮中を意味する。読みは「ここのえ」や「くじゅう」ともする。
九天とは、天の非常に高いところを指し、九重の天とも呼ばれる。また、転じて宮中を意味することもある。古代中国の宇宙観では、天を中央と八方の九つの区域に分けて称した。仏教では、地を中心に回るとされる九つの天体を指し、この場合は「クテン」と読まれることもある。
九拝とは、深い敬意や謝意を表すために何度も頭を下げる礼拝の様を指す。また、手紙の結びとして用いられる場合には、相手に対する丁寧な敬意を示す挨拶語としての役割を果たす。
一から九までの数を互いに掛け合わせた積を、順序立てて並べた表を指す。また、その計算結果を暗唱する際の唱え方や学習方法をも意味する。
九献とは、婚礼の儀式において行われる三三九度のことを指し、杯を三度に分けて九度にわたり酒を酌み交わす作法を意味する。また、女房詞として酒そのものを表す語でもある。
九十とは、九と十を組み合わせた数詞で、九〇を表す。特に、人の年齢を数える際に用いられる表現である。
九品とは、浄土教において極楽往生する際に、生前の行いの深浅や念仏のあり方に応じて定められる九種の階位を指す。上品・中品・下品の三品をそれぞれ上生・中生・下生に細分化したもので、往生時の姿や悟りの速さなどを表す。
古代中国において東方に居住するとされた九種の異民族を指す。また、広くは東方の諸民族を総称する語としても用いられる。
九皐とは、奥深く入り組んだ沢のことを指す。『詩経』の「鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ」という句に由来し、鶴が人里離れた深い沢で鳴いても、その声は天に届くほど高く響き渡るという喩えにも用いられる。「皐」は水辺や沢を意味する。
ムクドリ科の鳥類で、東南アジアを原産地とする。全身が黒い羽毛に覆われ、くちばしと足は鮮やかな黄色をしている。人の声や言葉を巧みに模倣する能力に優れ、そのため愛玩鳥として広く飼育されている。
クガイソウはゴマノハグサ科の多年草で、山地に自生する。茎に四枚から八枚の葉が輪生し、それが九段ほど重なる特徴を持つ。夏には淡紫色の花が、虎の尾に似た花穂を円錐状につける。葉が九段に輪生することからこの名があり、「威霊仙」とも表記される。
九年母はミカン科の常緑低木で、インドシナ半島が原産地とされる。温暖な地域で栽培され、夏には芳香のある白い花を咲かせ、後に香り高く甘味のある黄色い果実を実らせる。その果実は食用とされ、「香橘」とも表記される。
「九十九」は「つくも」と読み、主に二つの意味を持つ。一つは「九十九髪」の略称として用いられ、長く白い髪を指す。もう一つはフトイの別称であり、カヤツリグサ科の多年草で、池や沼に生育する植物を指す。この植物は「江浦草」と表記されることもある。
九面芋はサトイモの一品種で、親芋を中心に多数の小芋が密生して大きな塊状となる特徴を持つ。芋と茎は食用とされ、秋の季語としても用いられる。漢字では「八頭」と表記することもある。
「御九日」は九月九日の重陽の節句を指し、またその日に行われる祭礼をも意味する。地域によっては「おくんち」と発音され、「御供日」や「御宮日」と表記される場合は、より広く祭礼一般を指すこともある。
非常に深い悲しみや心配のあまり、はらわたがちぎれるような思いを表す。腸が何度もねじれてちぎれるかのような、身を切るような苦しみを意味する。
九仞の功とは、『書経』旅獒篇に由来する四字熟語で、九仞(非常に高い)の山を築くほどの大事業も、最後の一掬いの土が足りなければ完成しないという意味から、物事が完成目前で失敗することを喩えた表現である。
九死一生とは、ほとんど死に瀕するような危険な状況から、かろうじて一つの命を取り留めることを意味する。特に「九死に一生を得る」という形で用いられ、九分九厘まで死の可能性が高い中で、わずかに生き延びる機会を得る様を表す。また、生命を賭して必死に事に当たる覚悟や、そのような危険を乗り越えることを指すこともある。
「詩経」の「小雅・鶴鳴」に由来する四字熟語で、奥深い沢に隠れていてもその鳴き声は天に届くという鶴の様子から、優れた才能や美徳を持つ人物は、たとえ世間に知られず隠れた境遇にあっても、その名声は自然と広く知れ渡るものであることを喩えた表現です。
九牛一毛とは、多くの牛の毛の中の一本という原義から転じて、膨大な数量の中のごくわずかな部分を指す。全体から見れば取るに足りないほど些細な事柄や、問題にならない程度の少量であることを喩える表現である。『漢書』司馬遷「報任少卿書」に由来し、「九牛毛」と略されることもある。
「九夏三伏」は、夏の最も暑い時期を指す四字熟語である。「九夏」は夏の三か月すなわち九十日間を意味し、「三伏」は夏至後の三度目の庚の日を初伏、四度目の庚の日を中伏、立秋後の最初の庚の日を末伏とする、特に暑さの厳しい期間を表す。これらを合わせて、夏の酷暑期を強調した表現となっている。
『詩経』「小雅・鶴鳴」に由来する四字熟語で、鶴が遠くの沼地で鳴き声を上げる様子を表す。優れた才能を持つ人物は、たとえ辺境の地にあってもその名声が広く知れ渡ることを喩えた表現である。
一夕九徙は、一晩のうちに九回も住居を移さなければならないほど、転居を繰り返す様子を表す四字熟語です。後漢書の蘇不韋伝に由来し、何度も住む場所を変えざるを得ない不安定な状況や、非常に落ち着かない生活のたとえとして用いられます。
一日に九度も官位が昇進することを意味し、非常に短期間のうちに目覚ましい速さで地位が上がる様子を表す。『易林』に由来する故事成語で、破格の抜擢や異例の出世を形容する際に用いられる。