真鶴はツル科の鳥で、体が大きく灰色の羽毛を持つ。アジア北東部で繁殖し、冬季には日本に渡来する。特に鹿児島県に飛来することが知られており、頭部と頸部は白く、額と頬が鮮やかな赤色をしているのが特徴である。
野に棲む鶴を指す語であり、転じて官職に就かず世俗を離れて隠遁する人を雅に喩える表現として用いられる。閑雲野鶴とも連語をなす。
鶴駕とは、皇太子の乗り物を指す語である。また、仙人が乗る車駕の意味もあり、中国の『列仙伝』に記される周の霊王の太子・晋が仙人となり、白鶴に乗って昇天した故事に由来する。
鶴のように首を長く伸ばして、待ち望む物事の到来をじっと待ち焦がれる様子を表す。特に吉報などを心待ちにする際に用いられる表現である。
鶴寿とは、鶴が千年生きるとされる伝承に由来し、長寿や長生きを意味する言葉である。
鶴髪とは、鶴の白い羽毛のように真っ白になった髪の毛を指し、白髪の美称として用いられる言葉である。
鶴林とは、沙羅双樹の林の別称であり、また釈迦の入滅を指す語である。釈迦が入滅した地にあった沙羅双樹が、その死を悼んで白鶴の羽のように白く変わり枯れたという伝説に由来する。
鶴嘴は、硬い土や砂利などを掘り起こす作業に用いる工具である。長い柄の先端に取り付けられた鉄製の部分が特徴で、その両端が鶴の嘴のように鋭く尖っている形状からこの名が付けられた。
鶴脛(つるはぎ)とは、着物の丈が短く、着用者のすねが長く露出している状態を指す。鶴の脚のように見えることからこの名があり、衣服の不釣り合いな様を表す。
ユリ科の多年草で、南アフリカ原産である。細長い葉が根元から群がり生え、茎の先端に付く子株の形状が折り鶴に似ていることからこの名がある。主に観賞用として栽培される。
『詩経』「小雅・鶴鳴」に由来する四字熟語で、奥深い沢地に隠れていてもその鳴き声は天に届くという鶴の様子から、優れた才能や徳を持つ人物はたとえ世に知られず隠れていても、その名声は自然と広まることを喩えた表現である。
俗世の煩わしさから離れ、悠々と自由な生活を送る様子を表す。空に静かに浮かぶ雲と、野を悠然と歩む鶴の姿に喩え、官職にも縛られず、世間のしがらみを避けて隠遁する人の境地をも指す。『全唐詩話』に典拠があり、「閑雲野鶴を友とする」などの形で用いられる。
閑雲孤鶴とは、悠々と浮かぶ雲と孤高に立つ鶴の姿を表し、俗世間のしがらみから離れて自由に生きる心境や、そのような境地にある人物を指す。
華亭鶴唳は、かつて栄華を極めた者が失意のうちに過去を懐かしむ心情を表す故事成語である。晋の文人・陸機が処刑される直前に故郷の華亭で聞いた鶴の鳴き声を思い出し、再びあの声を聴くことができないと嘆いた故事に由来する。転じて、過ぎ去った栄華や失われた自由を惜しむ気持ちを指す。
鶴の鳴き声や風の音にも驚くほど、わずかな物音にも過敏に反応して恐れおののく様子を表す。戦場などで極度に緊張した状態を指すことが多い。
鶴立企佇とは、鶴が首を伸ばし、つま先立って遠くを見つめる姿のように、心を焦がして待ち望む様子を表す四字熟語である。転じて、ある物事や人物の到来を切に待ち侘びる心情を指す。
鶴翼之陣は、古代の戦術における陣形の一つで、鶴が翼を広げたような形状に部隊を配置することを指す。中央に主力を置き、左右に伸びた部隊が敵を包囲するように攻撃する戦法であり、機動性と包囲殲滅の効果を狙ったものである。
鶴翼之囲とは、鶴が翼を広げたような陣形で敵を包囲する戦術を指す。左右に広がる部隊が敵を挟み込むように展開し、包囲殲滅を図る兵法である。
鶴鳴之士とは、多くの人々から信頼される徳の高い人物を指す。また、その才能が認められずに世に埋もれている賢人を喩える表現でもある。この語は『後漢書』「楊賜伝」に由来し、高潔な人柄や隠れた優れた能力を持つ者を称える際に用いられる。
鶴鳴九皐は、『詩経』の「小雅・鶴鳴」篇に由来する四字熟語で、鶴が九皐(遠く深い沼沢地)で鳴くという意から、優れた才能を持つ人物がたとえ辺境の地にあっても、その名声は自然と世に知れ渡ることを喩えた表現である。