乾燥している状態と湿潤している状態を指し、両者の対比や関係を表す。湿度計などの測定器を用いて環境の乾燥度や湿気の度合いを調べる際に用いられる概念である。
乾漆とは、漆の液を長期間貯蔵して乾燥させ固まったもので、漢方薬として用いられる。また、奈良時代に中国から伝来した工芸技法を指し、漆で麻布を幾重にも貼り重ねて成形し、上塗りを施して仏像などを制作する方法である。
乾田とは、排水が良好で土壌が乾きやすく、作物の栽培期間以外は乾燥状態を保つことのできる水田を指す。湿田に対比される概念であり、畑としての利用にも適した水田の一種である。
杯を掲げて互いに触れ合わせ、酒を飲み干すことで祝福や祝意を表す行為。また、その際に発する掛け声。
「乾飯」は「かれいい」と読み、乾燥させた米飯を指す。携帯に便利な保存食として用いられ、水や湯で戻して食べる。古くは戦陣や旅の際の食糧とされた。同じ意味で「ほしいい」とも言い、「餉」の字を当てて書くこともある。
乾板とは、写真撮影に用いられる感光材料の一種で、ガラスや透明な樹脂などの支持体に感光乳剤を塗布し、暗所で乾燥させて作られる。湿板と対比される乾式の感光板であり、主に写真術の発展過程において重要な役割を果たした。
乾いた布のこと。特に、健康増進のために身体を摩擦する際に用いるものを指す。
乾麺とは、水分を除去して乾燥させた麺類の総称であり、保存性に優れている。そうめんや干しうどんなどがこれに該当し、調理前に湯で戻す必要がある。
乾留とは、固体の物質を空気を遮断した状態で高温加熱し、その際に発生する揮発性の分解生成物を冷却回収する操作を指す。乾溜と同義であり、石炭や木材などからのガスやタールなどの成分を得るために行われる。
親分に仕え、その支配下にある者を指す。特に、博徒やヤクザの世界において、親分に従属する部下や手下を意味する。表記は「子分」と書かれることもある。
乾門は、皇居の北西の方角に位置する門の名称である。この門は、陰陽道における十二支の方角に基づき、戌(いぬ)と亥(い)の間にあたる北西の方角を指す「乾(いぬい)」の名を冠しており、皇居を構成する門の一つとして知られている。
乾魚は魚を乾燥させた保存食品を指し、「ひうお」と読む。漢字表記としては「干魚」も用いられ、同義語として「ほしうお」や「ひざかな」がある。
乾声とは、声がかすれて出なくなる状態を指す。喉の不調や過度の使用により発声が困難となることで、「失声」とも表記される。
乾葉とは、枯れて乾燥した葉の総称を指す。また、ダイコンの葉や茎を干して保存食としたものも意味し、この場合は「干葉」と表記されることもある。
魚介類を天日や風で乾燥させた保存食品を指す。主に魚や貝類を用い、水分を減らすことで長期保存を可能にし、独特の風味を醸し出す。「干物」とも表記される。
乾飯は、保存食として米を蒸して乾燥させた食品を指す。水に浸して柔らかくしてから食すもので、「干飯」や「糒」とも表記される。読み方は「ほしいい」の他に「かれいい」「かれい」とも読まれる。
乾坤は易の卦に由来し、乾は天を、坤は地を表すことから、天地や宇宙全体を指す。また、陰陽の対立する原理を意味し、方位では北西と南西を表すこともある。
渋柿の皮をむいて乾燥させた保存食で、甘みが凝縮されている。軒先などにつるして自然乾燥させることから「つるしがき」とも呼ばれ、漢字では「干柿」と表記することもある。
乾徳とは、常に努力を怠らず前進を続ける立派な徳性を指す。また、天子や君主が備えるべき徳のことも意味し、坤徳と対になる概念として用いられる。
刈り取った草を天日で乾燥させたもので、主に家畜の飼料として用いられる。生の草(なまくさ)に対して保存が利くように加工したもので、「干草」と表記することもある。
乾肉は、鳥や獣の肉を乾燥させて保存性を高めた食品を指す。長期間の保存に適し、古くから携行食や保存食として用いられてきた。「干肉」と表記されることもある。
乾癬は慢性の皮膚疾患であり、特徴として紅斑の上に銀白色の鱗屑が付着する。主に頭皮や肘、膝などの部位に好発する。
サケの内臓を取り除き、主に冬期に風通しの良い日陰で乾燥させた保存食品。
痰を伴わない咳を指す。空咳とも表記され、喉の乾燥や刺激によって生じることが多い。
ユウガオの果肉を細長く薄く剥いで乾燥させた食品で、水で戻して調理に用いる。漢字表記としては「干瓢」も用いられる。
乾鰯は、イワシから脂肪を搾り取った後、乾燥させて作られる肥料の一種であり、干鰯とも表記される。
見風乾はカバノキ科の落葉高木を指す語で、その名称は漢名に由来する。同義語として赤四手(あかしで)とも呼ばれる。
乾闥婆は仏教における八部衆の一つで、帝釈天に仕える音楽神である。香気を栄養とし、虚空を飛行すると伝えられ、常に音楽を奏でて仏法を守護する。表記は「健達縛」とも書く。
乾海鼠は、ナマコの内臓を取り除いて茹でた後、乾燥させた食品を指す。干海鼠とも表記され、いりこと呼ばれることもある。
乾燥無味とは、文章や話し方などが潤いや面白みに欠け、単調で味気ない様子を表す四字熟語である。内容が無味乾燥で、読者や聞き手を引きつける魅力に乏しいことを意味する。
「乾乾浄浄」は、四字熟語であり、中国の白話小説集『醒世恒言』に典拠を持つ。物事が非常に清潔で、一点の汚れもなく、整然としている様子を表す。
外見は強そうに見えるが、内実は弱くて中身が伴わないことを意味する。『春秋左氏伝』に由来する四字熟語で、見かけ倒しの状態を表す。
一擲乾坤とは、乾坤すなわち天地をかけた一つの勝負にすべてを賭けることを意味する。韓愈の「過鴻溝」に由来し、天下の命運を決する重大な局面で、一身の命運を賭けて大胆な決断を下す様子を表す。
無味乾燥とは、味わいや面白みが全くなく、単調で潤いのない様子を表す四字熟語である。主に話題や文章、表現などが興味を引かず、退屈で魅力に欠ける状態を指して用いられる。
焦唇乾舌は、唇が焦げ舌が乾くほどに苦労や焦りを経験する様子を表す四字熟語である。非常に焦燥する気持ちや、激しく言い争う状況の比喩として用いられ、『史記』の「仲尼弟子伝」に由来する。「唇を焦がし舌を乾かす」と訓読し、「乾舌焦唇」ともいう。
乾坤一擲とは、天と地をかけた大勝負に臨むことを意味する。もとは天下を賭けた大博打を指したが、転じて、自らの運命を懸けて成否を決する一大決断や、一か八かの重大な勝負を行うことを表す。乾坤は天地、一擲は賽を投げることを原義とし、唐代の韓愈の詩「過鴻溝」に由来する。
乾端坤倪は、天の果てから地の果てまで、つまり天地の広大無辺な広がり全体を指す四字熟語である。韓愈の「南海神廟碑」に典拠を持つ表現で、この世のあらゆる隅々、宇宙全体の極限を言い表す際に用いられる。