加冠とは、古代中国において男子が成人に達したことを示す元服の儀式で、初めて冠を頭に戴くことを指す。また、その儀式において冠を授ける役目の人をも意味する。
初冠(ういこうぶり)とは、古く男子が元服の儀式において、初めて冠を頭に着けることを指す語である。
花冠とは、萼の内側に位置し、雌しべや雄しべを包み保護する花びらの総体を指す。花の主要な器官の一つとして、しばしば目立つ色彩や形状を持ち、受粉を助ける役割を果たす。
宝石や貴金属で装飾された華やかな冠を指し、特に王族や貴族が儀式の際に用いる格式高い装身具として用いられる。
金冠とは、黄金で作られた冠を指す。また、歯科治療において、虫歯などで損傷した歯を保護するために被せる金属製の覆いのこともいう。
冠省とは、手紙の書き出しにおいて時候の挨拶や前置きの文を省略することを指し、その際に用いられる語である。
大雨や洪水などによって、田畑や作物、あるいは低地などが水に浸かることを指す。特に農地が水害を受けた状態を表す際に用いられる。
山や野原などに雪が降り積もり、その頂上や表面を白く覆う様子を指す。特に山頂に雪がかぶさっている状態を表し、富士山の初冠雪のように、季節の風物詩として用いられることも多い。
冠絶とは、他を圧倒するほど抜きん出て優れていること、ある分野において最も傑出していることを指す。比類のない卓越性を示す表現であり、世界に冠絶する業績のように、その優位性が広く認められる場合に用いられる。
冠履とは、冠と履き物を指す言葉であり、転じて身分の上下や地位の高低を表す。特に「冠履顚倒」という成語において、上下の秩序が逆転している状態を喩える際に用いられる。
弱冠とは、男子が二十歳になることを指す語で、古代中国において成人の証として冠を授ける儀式に由来する。転じて、二十歳前後の若い年齢を表し、広く青年期を意味する場合もある。
無冠とは、地位や称号を何も持たない状態を指す。特に、権威ある賞や栄誉を受けたことがなく、その分野で公式な認証を得ていないことを表す。
戴冠とは、国王や皇帝などの君主が即位の際に、王冠を頭に載せる儀式を指す。これにより、その地位と権威が正式に認められることを象徴する。
ヒユ科の一年草で、熱帯アジア原産である。夏から秋にかけて、紅色や黄色などの小さな花が密集して咲く。その花の色と形状が、ニワトリのとさかに似ていることから、漢名の「鶏冠」に由来する名を持つ。
鶏冠とは、主にニワトリやキジなどの鳥類の頭頂部に見られる、肉質で赤く、冠状をした突起を指す。また、同様の形状を持つ植物を「けいとう」と読んで区別する場合がある。
褐冠は、褐衣に冠を組み合わせた装束を指す。冠には細纓が付けられ、蔵人が着用した。ここでの「褐」は呉音で「カチ」と読む。
冠冕とは、礼装用のかんむりを指す。転じて、第一位や首位を意味し、また地位の高い役人や高官を表す語としても用いられる。
「挂冠(けいかん)」は、官職を辞めることを意味する。故事に由来し、後漢の逢萌が王莽に子を殺されたことを機に、冠を脱いで城門にかけ、国を去ったという故事から生まれた表現である。表記は「掛冠」とも書く。
荊冠とは、イバラで作られた冠を指す。特にキリスト教において、イエス・キリストが十字架刑に処される際に頭に被せられた冠を意味し、受難や苦難の象徴として用いられる表現である。
桂冠とは月桂冠の略称であり、月桂樹の葉で作られた冠を指す。古代ギリシャにおいては、アポロン神の聖木とされた月桂樹の葉を用いて冠を編み、競技や詩歌の優勝者に栄誉として授けた故事に由来する。転じて、卓越した業績を称える栄誉の象徴として用いられ、「桂冠詩人」などの表現に見られる。
夏が過ぎてからその年に初めて降る雪が、山頂などを覆うことを指す。また、その雪そのものを表すこともある。
冠不全とは、心臓の筋肉に酸素や栄養を供給する冠状動脈の血流が不十分となり、心筋が必要とする酸素需要を満たせなくなった状態を指す。これは狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の基盤となる病態である。
鶏冠木はカエデ科の落葉高木の総称で、その葉の形状がニワトリの鶏冠(とさか)に似ていることに由来する名称である。一般に「かえで」と呼ばれ、楓と同義に用いられる。
月桂樹の枝葉を編んで作られた冠を指し、古代ギリシャにおいて競技の勝者に授けられた栄誉の象徴である。転じて、勝利や栄光を表し、ある分野で最高の名誉ある地位を意味する。
鶏冠菜は紅藻類ミリン科に属する海藻で、太平洋沿岸の岩場に生育する。鮮やかな紅色をしており、柔らかい質感が特徴で食用とされる。その名は漢名に由来し、色と形状がニワトリの鶏冠(とさか)に似ていることから付けられた。
冠履顛倒とは、上下の順序や立場、物事の軽重が逆転してしまっている状態を表す。本来は頭にかぶる冠が足元に、履物が頭にあるという意味から、道理に合わず秩序が乱れている様子を指す。
冠前絶後は、過去にも例がなく、今後も並ぶものがないほどに優れていること、あるいは非常に珍しいことを指す四字熟語である。その由来は、中国宋代の徽宗が、東晋の顧愷之の絵画を彼以前で最高と評し、梁の張僧繇の絵画を彼以後に比類なしと称した故事による。ここから、他を圧倒する卓越性や稀有さを表す語として用いられる。
「海内冠冕」は、天下に並ぶもののない第一人者を指す四字熟語である。「冠冕」は首位や最上位を意味し、中国の古典『文選』に収められた任昉の「王文憲集序」に由来する。広く世の中で最も優れた人物や、その分野における最高の権威を称える表現として用いられる。
衣冠束帯とは、朝廷に出仕する際の公家の正装を指す四字熟語である。本来は天皇以下文武百官が公事に用いる正服を束帯と呼び、それを簡略化した服装を衣冠と称したが、江戸時代後期には両者の区別が薄れ、広く朝廷の礼装を総称する語として用いられるようになった。
衣冠盛事とは、名門の家柄に生まれ、立派な功績を立てて家の栄えを継ぐことを指す。また、そのような人物そのものを指すこともある。「衣冠」は衣服と冠から転じて、由緒ある家系を意味し、「盛事」は盛大な事業や事柄を表す。