人煙とは、人家の炊事の煙を指す。そこから転じて、人の住んでいる様子や気配、あるいは人家そのものを意味する。特に、人の生活の痕跡がほとんど感じられないような場所を形容する際に用いられる。
土や砂が風や衝撃によって舞い上がり、煙のように立ち込める様子を指す。特に乾燥した土地で車両が走行した際や、強風時に発生する現象を描写する際に用いられる。
水煙とは、水が飛沫となって霧のように立ち上る様子を指す。また、仏教建築において、塔の頂部にある九輪の上に設けられた火炎形の装飾の名称でもあり、これは火災除けの願いが込められている。
血煙とは、斬撃などによって飛散する血液の様子を煙に喩えた表現である。主に斬り合いや戦闘の場面において、血の飛沫が立ち昇るさまを指し、「血煙を上げる」などの形で用いられる。
油煙とは、油や樹脂が燃焼する際に発生する微細な炭素の粒子を指す。また、この粒子をにかわで固めて作られる墨、すなわち油煙墨の略称としても用いられる。
炊事のために火を焚く際に、かまどや炉から立ち上る煙を指す。特に夕暮れ時などに人家から上がる情景が連想され、生活の営みや田舎の風情を感じさせる表現として用いられる。
香や線香をたいた際に立ち上る煙を指す。特に仏前や墓前で供養のためにたかれる場合が多く、ゆらめく様子が静寂な雰囲気を醸し出す。
寒煙とは、冬の冷たい空気の中に立ち込めるもの寂しい煙やもやのことを指す。寒々とした情景を醸し出し、視界をぼんやりと覆うその様子は、わびしさや寂寥感を感じさせる。
湯煙とは、温泉や風呂の湯面から立ち上る湯気のことで、特にその様子が煙のように見えるものを指す。
煙雨とは、霧や靄のように細かく立ち込める雨を指し、景色をぼんやりと霞ませる様子を表す。春や梅雨時に見られる情景で、周囲が煙に包まれたような柔らかな雨模様をいう。
煙火とは、炊事の際に立ち上る煙や竈の火を指す。また、遠方へ信号を伝えるために用いる狼煙の意味もあり、転じて花火を意味する場合もある。
煙硝とは、煙を生じる火薬の総称を指し、広義には火薬一般を意味する。また、硝酸カリウムすなわち硝石を指す場合もあり、塩硝や焰硝とも表記される。
煙突とは、燃焼によって生じた煙や排気ガスを建物の外部へ導き出すための筒状の構造物を指す。主に暖炉やボイラー、工場などの設備に設けられ、通風を助け燃焼効率を高める役割も果たす。
煙霧とは、煙のように立ち込める霧やもやを指し、晩秋の草原を包むような自然現象を表す。また、排気ガスや煤煙などに含まれる微粒子が大気中に滞留して白く濁る現象を意味し、これはスモッグとも呼ばれ、健康への悪影響が懸念される。
煙が消えて跡形もなくなる様子を指し、転じて物事が完全に消え去り何も残らないことを意味する。本来は「湮滅(インメツ)」の誤用に由来する語である。
タバコはナス科の植物で、南米原産である。温帯では一年草として栽培され、大きな卵形で先の尖った葉を持つ。その葉は乾燥させて刻み、火をつけて煙を吸う嗜好品として用いられる。葉にはニコチンが含まれており、「莨」の字で表記されることもある。
火薬を詰めた玉や紙筒に点火し、空中で光や音を発する観賞用の仕掛け。夏の風物詩として親しまれ、「花火」と表記されることも多い。
喫煙を禁止することを指す。また、喫煙者が自らの意志でたばこを吸う習慣を断つことも意味する。
節煙とは、喫煙者がタバコの摂取量を徐々に減らしていく行為を指す。これは完全な禁煙に至る前段階として行われることが多く、健康への悪影響を軽減するための取り組みである。
火山の火口から噴き出る煙や、燃焼によって立ち上る煙を指す。特に火山活動に伴って噴出する煙やガス、火山灰などを含むものをいうことが多い。
狼煙とは、古代において緊急の事態を知らせるために火を焚いて上げた煙を指す。狼の糞を混ぜると煙が真っ直ぐに立ち上るとされたことに由来し、転じて大きな行動や変革の開始を告げる合図としても用いられる。「烽」や「烽火」とも表記する。
煙塵とは、煙と塵埃を指す言葉であり、特に煙突から立ち上る煙に混じった煤や微細な粒子を意味する。また、兵馬の往来によって巻き上がる砂煙の意から転じて、戦乱や騒乱の様子を喩える表現としても用いられる。
石炭や石油などの燃料が燃焼する際に発生する、すすを含んだ煙のこと。
青緑色を帯びた煙、あるいは遠方の青々とした樹木などに立ち込めるもやを指す。
瘴煙とは、瘴気を含んだ霧やもやのことを指す。特に山野や湿地に立ち込める、病気をもたらすと信じられていた毒気や悪気を帯びた大気の状態を表す。
イワタバコ科の多年草で、山地の湿った岩壁に自生する。葉はタバコの葉に似た楕円形をしており、若葉は食用や胃腸薬として用いられる。夏に花を咲かせ、「苦苔」とも表記される。
嫌煙権とは、非喫煙者が公共の場や共有空間において、喫煙者が発するたばこの煙による健康被害や不快感を被ることを拒み、煙のない清浄な空気を享受する権利を指す。
たばこを吸うことを好み、喫煙を習慣としている人を指す。喫煙者の中でも特にたばこを愛好する人を意味する。
藪煙草はキク科の二年草で、山野に自生する。全体に細かい毛が生え、独特の臭気を持つ。葉の形状がタバコの葉に似ていることからこの名がある。夏から秋にかけて、黄色い頭状花を下向きに咲かせる。果実は駆虫剤として利用される。別表記に「天名精」がある。
煙視媚行は、目を細めて物を見るように控えめに視線を落とし、しとやかにゆっくりと歩く様子を表す。特に、婚礼の際に花嫁が慎み深い態度で歩みを進める姿を指して用いられる。『呂氏春秋』に典拠を持つ四字熟語である。
硝煙弾雨は、銃弾が雨のように降り注ぎ、火薬の煙が立ち込める激しい戦闘の様子を表す四字熟語である。戦場で銃撃が激しく交わされ、硝煙がもうもうと立ち込める光景を、緊迫感をもって描写する表現として用いられる。