牙行とは、中国において商取引の仲介を業とする者、またはその組合を指す。商業の発展に伴い、宋の時代から明・清代にかけて盛んになった組織である。
牙城とは、城の中心部にあって大将が駐留する本丸を指す。転じて、ある組織や勢力の中枢をなす拠点を意味する。
牙保とは、売買や取引の仲介を行う者のことを指す。特に、盗品などの不正な物品の売買を仲介する行為を意味し、刑法においては牙保罪として処罰の対象となる。
ガムシ科に属する甲虫で、池や沼などの水域に生息する。体長は約三センチメートルで、黒色をしており、その形状が舟に似ていることからこの名がついた。
「牙床」は「くれどこ」と読み、古代中国の胡床(こしょう)と呼ばれる腰掛けを模して作られた椅子を指す。表記としては「呉床」とも書かれる。
物品の売買を仲介する者を指し、またその際に得られる手数料をも意味する。中世から近世にかけて用いられた語で、「才取(さいとり)」と同義である。表記としては「数間」と書かれることもある。
牙音とは、中国音韻学における発音分類の一つで、軟口蓋(上あごの奥の柔らかい部分)を調音点とする破裂音および鼻音を指す。
歯牙とは、歯と牙を指す言葉であり、転じて口先や言論の意味でも用いられる。特に「歯牙にもかけない」という表現では、問題にしない、取り上げる価値がないという意味を表す。
爪牙とは、元来は爪と牙を指すが、転じて敵を攻撃する武器や手段を意味する。また、君主に仕えて手足のように働く家臣を指す場合もある。
牙籌とは、古代中国で計算に用いられた象牙製の細長い棒のことで、数を数えたり計算したりする道具を指す。後に、その機能を受け継いだ算盤(そろばん)のことも意味するようになった。
猪牙とは、猪牙舟の略称であり、江戸時代に用いられた細長く屋根のない小舟を指す。先端が尖った形状が特徴で、主に漁業や川での遊覧などに利用された。
葦牙は、水辺に生える葦の若い芽を指す言葉である。春先に水面から顔を出すその姿は、尖った牙のようにも見えることから、この名で呼ばれる。葦角とも表記される。
牙舎利とは、仏陀の遺骨である舎利のうち、特に歯の部分を指す言葉である。
ヨーロッパ南西部のイベリア半島に位置する立憲君主国。一九七五年に王政が復古し、首都はマドリードである。
象牙の牙のような、明るく淡い黄白色を指す。アイボリーとも呼ばれる。
「含牙戴角」は、牙を含み角を戴くという意味で、牙や角を持つ獣類を指す。『淮南子』修務訓に見られる表現であり、猛獣や野生の動物を表す際に用いられる。転じて、獰猛で荒々しい性質や、武力に頼る粗暴なあり方を喩えることもある。
伯牙絶弦は、親友の死を悼んで琴を弾くことをやめた故事に由来する四字熟語である。伯牙が琴の名手で、その演奏を理解する唯一の友人であった鍾子期が亡くなると、伯牙は琴の弦を断ち切り、二度と弾かなかったという『列子』湯問篇の逸話に基づく。ここから、深い理解者や親友を失った悲しみ、またその死を境に技芸を断念することを意味する。
切歯咬牙とは、歯を食いしばり悔しさや怒りをこらえる様子を表す四字熟語である。激しい憤りや無念の情を、歯を噛みしめることで内に抑えるさまを指し、特に悔しさを堪える場面で用いられる。
雀角鼠牙とは、些細な争いや小さなもめごとを意味する。雀の嘴や鼠の牙のように取るに足らないことが原因で生じる訴訟やいさかいを喩えた表現である。
歯牙余論とは、取るに足らない些細な議論や、価値のないつまらない意見を指す四字熟語である。『南史』に典拠を持ち、歯や牙のように取るに足らない部分についての余計な論評という意味から、重要でない事柄についての無駄な言説を表す。
紅口白牙は、『紅楼夢』第九十八回に登場する四字熟語で、赤い唇と白い歯を意味する。これは主に若く美しい女性の容貌を描写する際に用いられ、その鮮やかな唇色と整った白い歯が際立つ様子を表している。
高牙大纛は、高い牙旗と大きな纛(とう)を指す四字熟語である。牙旗とは象牙で飾られた旗、纛は牛の尾で飾られた旗指物の一種で、ともに将軍の本陣や高位の者の行列を象徴する標識として用いられた。中国宋代の欧陽脩の「相州昼錦堂記」にも登場し、威厳ある武家の格式や陣営の様子を表す語として用いられる。
「咬牙切歯」は、激しい怒りや憎しみのあまり、歯を食いしばる様子を表す四字熟語である。『水滸全伝』にも見られる表現で、悔しさや憤りを内に秘めながら、歯ぎしりするような感情の高ぶりを描写する際に用いられる。