東遷とは、都や政権の中心地が東方へ移ることを指す。特に古代日本の歴史において、政治や文化の中心が東国へ移動する事象を表す用語として用いられる。
東風は春に東の方角から吹いてくる風を指し、ひがしかぜやこちかぜとも呼ばれる。春の訪れを告げる温暖な風として知られ、古くから詩歌などで春の季語として用いられてきた。
東雲とは、夜明けの頃を指す言葉であり、東の空がほのかに明るみ始める時間帯を表す。また、その時に東の空に見える薄明かりに染まった雲のことも意味する。
皇太子の住まいである宮殿を指す語で、転じて皇太子その人をも意味する。かつて皇太子の宮殿が天皇の住む内裏の東側に位置していたことに由来する。「春宮」とも表記する。
坂東とは、関東地方の古称である。箱根の坂より東の地域を指すことに由来し、特に「坂東武者」のように、その地の武士を表す際に用いられる。
東浄は禅寺における便所を指す語で、東司とも呼ばれる。唐音で「チン」と読むことに由来し、主に禅宗の寺院で用いられる施設を表す。
東国すなわち関東地方に生まれ育った男性を指し、特に江戸の男の気風や気質を帯びた者をいう。
あずまやとは、四方に屋根を葺き下ろし、柱だけで壁を設けない簡素な小屋を指す。庭園や公園などに設けられ、休憩や景観の眺望に供される。漢字では「東屋」のほか、「四阿」と書くこともある。
東側に設けられた竹や木などで編んだ垣根を指す。特に建物の東面に沿って作られた囲いや仕切りを意味する。
東夷とは、古代中国において東方に居住する異民族を指した呼称であり、西戎・南蛮・北狄と並ぶ四方の異民族の一つである。また、日本においては、かつて東北地方の蝦夷を指す語として用いられ、さらに京都から見て関東の武士を「東方のえびす」の意で見下して呼ぶ語としても使われた。
真東から吹いてくる風を指す語で、特に春の季語として用いられる。漢字では「真東風」と表記することもある。
初東雲は、元日の明け方、東の空にたなびく雲を指す語である。新年の夜明けを告げる曙の光景を表し、年の初めの清々しい気配を感じさせる。
東風菜はキク科の多年草で、山地に自生する。茎や葉には短い毛が生えており、夏から秋にかけて、白色で中心部が黄色い頭状花を咲かせる。漢名に由来する名称であり、「白山菊」と表記することもある。
東天紅とは、夜明けに鳴く鶏の声を指す言葉である。また、高知県特産の鶏の一品種の名でもあり、その特徴として抑揚に富んだ長い鳴き声をあげる。語源は、夜明けに東の空が赤く染まる様子に由来する。
真東風は、真東の方向から吹いてくる風を指す語である。春の季語としても用いられ、「正東風」と表記されることもある。
「遼東之豕」とは、狭い世界しか知らないために、さして珍しくもないことを得意がる様子を表す故事成語である。後漢書の故事に由来し、遼東で白豚を珍重した者が、他郷では白豚が普通にいることを知って恥じ入ったという逸話から、見識が狭く独りよがりな態度を戒める意味を持つ。
馬耳東風とは、他人の意見や忠告に全く耳を貸さず、心に留めようとしない様子を表す四字熟語である。何を言われても少しも動じず、まるで春の心地よい東風が吹いても馬が何も感じないかのように、無関心で反応を示さない喩えとして用いられる。この表現は李白の詩「答王十二寒夜独酌有懐」に由来する。
東扶西倒とは、一方を支えれば他方が倒れるように、物事がなかなかうまくまとまらず、統一がとれない様子を表す。また、人を助けようとしても次々と問題が起こり、対応しきれない状況を指すこともある。
東海揚塵とは、東海が干上がって塵が舞うほどに、世の中が大きく変わることを意味する四字熟語である。中国の『神仙伝』に登場する仙女・麻姑が、自分は三度も東海が桑田に変わるのを見たと語った故事に由来し、長い年月を経て起こる天地の変転や、世の中の移り変わりが激しい様子を喩える表現として用いられる。
東食西宿とは、東の家で食事をし西の家に宿泊するという故事に由来する四字熟語で、両方の利益を貪ろうとする欲張りな態度や、物事においてどちらにもつかずに都合の良い方だけを選ぶずるい振る舞いを意味します。
東山高臥とは、俗世間の煩わしさを避けて山中に隠れ住むことを意味する四字熟語である。中国晋代の政治家・謝安が官職を辞し、東山に隠棲していた故事に由来し、世俗を離れて閑静な生活を送る隠遁の境地を表す。