唐紅とは、濃く深みのある紅色を指す。その表記は「韓紅」とも書き、古代に朝鮮半島から伝来した鮮やかな紅色染料に由来することを示している。
唐子とは、中国風の装いをした子供を指す語である。また、江戸時代に幼児に結われた髪型の名称でもあり、頭頂部や左右に髪を残し、その他の部分を剃り落としたものをいう。さらに、中国風の衣装をまとった子供の姿をかたどった人形、すなわち唐子人形の略称としても用いられる。
唐桟とは、縦縞模様の綿織物を指す。インド南東岸のサントメ(桟留)から渡来した桟留縞に由来し、当初は輸入品を指したが、後に国産品も含めて広くこの名称で呼ばれるようになった。
唐手は中国から伝来し沖縄で発展した素手の武術で、突き・蹴り・受けを基本技法とする。後に「空手」とも表記されるようになった。
唐土は、中国を指す古い呼称である。特に、古代から中世にかけての日本において、大陸にある中国を漠然と指す語として用いられた。同じく中国を意味する「もろこし」と同義である。
唐突とは、前触れなく突然に物事が起こる様子を表す。予期せぬ出来事や発言が不意に生じ、周囲を驚かせたり困惑させたりするような状況に用いられる。
マツ科の落葉高木を指す。その名は、枝にまとわりつくように葉が茂る様子が、中国風の絵画に描かれた松の姿に似ていることに由来する。別名を落葉松(からまつ)ともいう。
唐臼とは、臼を地面に埋め込み、杵の一端を足で踏むことにより他端を上下させ、穀物を搗く道具を指す。踏み臼とも呼ばれる。
唐傘とは、細く割った竹を骨組みとし、油を引いた紙を張った雨傘の一種である。柄が付いており、番傘や蛇の目傘などがこれに含まれる。その名称は、中国から伝来した傘に由来する。
唐物とは、中国をはじめとする海外から日本に渡来した品物を指す。特に舶来品や洋品を意味し、唐物屋は洋品店を表す。トウモツやからものとも読む。
唐音とは、平安時代中期から江戸時代にかけて日本に伝来した漢字音の総称であり、主に唐末以降の中国音に基づいている。行灯(アンドン)や提灯(チョウチン)などの語にその例が見られ、「トウイン」とも読まれる。
中国から日本に伝来した書籍を指し、特に漢籍や仏典など中国文化に関連する書物を総称する語である。
奈良時代から平安時代にかけて、日本の僧侶や留学生が中国の唐に渡り、仏教や学問、制度などを学んだことを指す。
唐黍はトウモロコシの別称であり、玉蜀黍とも呼ばれる。主に秋に収穫される穀物の一種である。
唐鍬は、先端が鉄製で柄が木製の農具であり、主に土地の開墾や木の根を切り起こす作業に用いられる。
唐鋤は、柄が曲がっており刃が広い農具で、牛や馬に引かせて田畑を耕すために用いられる。
唐橘はヤブコウジ科に属する常緑の小低木で、暖かい地域の林内に自生します。夏には白く小さな花を咲かせ、その後、赤く丸い実を結びます。別名をタチバナともいいます。
唐櫃は、四本または六本の脚が付いた中国風の箱を指し、主に衣類や調度品などを収納するために用いられる家具である。
唐檜はマツ科の常緑高木で、深山に自生する。葉は平らな線形を呈し、裏面は灰白色を帯びる。建築や土木、パルプ材などに広く利用され、別名をトラノオモミという。
唐楓はカエデ科の落葉高木で、中国を原産とする。庭園樹や街路樹として植栽され、葉は三つに浅く裂け、秋の紅葉が鮮やかで美しい。別表記として「三角楓」とも書かれる。
唐箕とは、収穫した穀物から実と秕(しいな)やもみ殻などを選別するために用いる農具で、手動で風を起こすことにより比重の違いで吹き分ける仕組みを有する。
唐黍はイネ科に属する一年草で、蜀黍とも呼ばれる植物を指す。
物事が崩れ落ち、勢いが衰える様子を指す。特に、道徳や秩序が乱れ、荒廃した状態を表す際に用いられる。
秋唐松はキンポウゲ科の多年草で、山野に自生する。葉は羽状複葉で裏面が白みを帯び、その形状がカラマツの葉に似ていることに由来する名である。夏の終わりから秋にかけて、黄白色の小さな花を多数咲かせる。
唐変木とは、頑固で融通が利かず、物事の道理を理解しようとしない人を嘲るように言う語である。周囲の状況に疎く、機転の利かない様子を、異国の堅い木に喩えた表現である。
唐木香はキク科の多年草で、インド北部を原産とする。暗紫色でアザミに似た花を咲かせる。根は芳香と苦味を有し、漢方において健胃薬として用いられる。表記は「木香」とも書く。
唐獅子とは、中国など海外から伝来したライオンを指す語である。日本の猪や鹿を「しし」と呼ぶのに対し、舶来の獣を区別するために用いられた。また、その姿を図案化・装飾化した意匠のこともいう。
唐辛子はナス科の一年草で、熱帯アメリカが原産地である。細長い果実は熟すと赤くなり、強い辛味を持つ特徴がある。香辛料や薬用として広く利用されており、「蕃椒」と表記されることもある。
奇異荒唐とは、あまりにも風変わりで常識を外れており、道理に合わないことを指す。現実離れした奇妙さや荒唐無稽さを強調する表現である。
荒唐無稽とは、言説や考え方に根拠がなく、全く道理に合わない様子を指す。物事がでたらめで、現実離れしていることを表し、『荘子』の「天下篇」に由来する。荒唐はでたらめなこと、無稽は確かなよりどころがないことを意味する。
荒唐不稽とは、あまりにもでたらめで常識外れな様子を指す。物事の筋道が通らず、道理に合わないことを表し、話や考えが現実離れしていて信じがたい場合に用いられる。
荒唐之言とは、『荘子』天下篇に見える言葉で、常識を超えた奇抜でとりとめのない言説を指す。広大無辺で捉えどころがなく、一見でたらめのように思われるが、深遠な真理を含んでいる場合もある。