野生の状態で生息する猿を指す語で、特に人間の飼育下にない自然環境に暮らす猿を意味する。
猿公(えてこう)とは、猿を擬人化して呼ぶ語である。その由来は「えて」が「得て」を意味し、猿の別称である「去る」を忌み嫌って用いられたことにあり、同様の表現に「えてきち」がある。
猿人は、人類進化の初期段階に位置する化石人類の総称であり、アウストラロピテクスなどを含む。およそ400万年から150万年前に生存していたとされ、人類の最も古い祖先の一群と考えられている。
猿股とは、腰から太ももにかけて覆う男性用の短い下着を指す。
猿子は、まず猿の別称として用いられる語である。また、アトリ科に属する小鳥の総称としても指し、特に北方に多く生息する。その姿はスズメに似た大きさと形をしており、雄は一般に赤色の羽を持つことが特徴である。秋の季節によく見られる鳥として知られている。
猿猴とは、サル類の総称を指す語であり、特にテナガザルを指す場合もある。また、河童の別称として用いられることもある。
猿の腕のように長く伸びた腕を指し、特に遠くにあるものを取ろうと腕を伸ばす様子を表す。
猿轡とは、口に布や手ぬぐいなどを詰めたり噛ませたりして、声を発するのを防ぐための道具を指す。
猿を芸として仕込み、簡単な劇を演じさせる見世物を指す。転じて、見え透いた策略や、すぐにばれてしまうような浅はかな企てを意味する。
猿知恵とは、一見気が利いているように見えながら、実際には浅はかで抜け目があり、物事の本質を見誤った愚かな考えや策略を指す。そのような浅薄な知恵は、往々にして周囲から嘲笑の対象となる。
ユリ科のつる性落葉低木で、山野に自生する。茎には鋭いとげがあり、葉柄から伸びる巻きひげで他物に絡みつく。初夏に黄緑色の小花を咲かせ、晩秋には赤い実を結ぶ。別名にサンキライやカカラがある。
ヒトに最も近縁な霊長類の一群を指し、知能が高く複雑な社会行動を示す。ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザルなどを含む。
窮猿投林とは、追い詰められた猿が林に飛び込む際、どの枝を選ぶかなどと悠長に構えている余裕はないという故事に基づく四字熟語である。転じて、切羽詰まった状況や貧窮している時には、物事を選り好みしたり、細かい条件を気にしたりする余裕はないという喩えとして用いられる。
檻猿籠鳥とは、檻に閉じ込められた猿や籠の中の鳥のように、自由を奪われて束縛されている状態を喩えた表現である。転じて、行動や思考が制限され、窮屈な立場に置かれた人や状況を指す。
猿猴捉月は、猿が水面に映った月を捕らえようとして溺れ死んだという故事に由来する四字熟語である。己の身の程をわきまえず、無謀な欲望に駆られて危険な行動に及ぶことで、自ら災いを招き、身を滅ぼすことを喩えている。
猿猴取月は、猿たちが井戸の水に映った月を取ろうとして互いの手足や尾を繋ぎ、木からぶら下がった末に枝が折れ、溺れ死んだという故事に基づく四字熟語である。実現不可能なことを企てて、かえって自らを危険に陥れる愚かさの喩えとして用いられる。「猿猴月を捉う」とも言い、同義の表現に猿狗捉月がある。
「意馬心猿」は、煩悩や欲情によって心が激しく動揺し、静まらない様子を表す四字熟語である。暴れ馬や野猿のように制御しがたい心の状態を喩えたもので、仏教に由来する表現である。同義に「心猿意馬」がある。
籠鳥檻猿とは、籠に閉じ込められた鳥と檻に閉じ込められた猿のことで、自由を奪われ、思い通りに生きられない境遇を喩えた四字熟語である。白居易が友人である元稹との関係を詠んだ詩に由来し、転じて広く束縛された状態を指す。檻猿籠鳥ともいう。
心猿意馬とは、心が猿のように落ち着きなく騒ぎ、意が馬のように奔放に走るさまを表し、気持ちが一か所に定まらず、あれこれと移り変わる状態を指す。
犬猿之仲とは、犬と猿が互いに相容れないことから転じて、非常に仲が悪く、反りが合わない間柄を指す。