山々に囲まれて奥深く入り込んだ谷間の地勢を指す。周囲の山々が懐を抱くように取り囲む地形を表す語である。
山奥にひっそりとたたずむ深い谷を指し、周囲を山々に囲まれて暗く静かな様子を表す。
険しい山々に挟まれてできた、幅が狭く深く切り立った谷の地形を指す。特に両岸が急峻で、川の侵食作用によって形成された地形をいうことが多く、渓谷とほぼ同義で用いられる。
氷河の浸食作用によって山腹に形成される、断面がU字形または半円形を呈する窪地を指す。日本では主に日本アルプスなどの高山地帯にその地形が観察される。
渓谷とは、山々に挟まれて川が流れる深く切り立った谷のことを指す。険しい側壁を持つ地形で、山間部に多く見られる。表記としては「谿谷」と書くこともある。
山々に挟まれた低い土地の部分を指し、通常は川が流れている地形をいう。山と山の間の窪んだ地形を表す語で、谷の内部や谷と谷の間の区域を意味する。
谷地(やち)は、主に関東以北の地域で用いられる語で、低湿地や沼沢地を指す。漢字では「谷地」のほか、「野地」と表記することもある。ここでの「谷」は「たに」とは異なり、水の集まる窪地という意味合いを持つ。
山々の間に深く刻まれた細長い谷間を指し、しばしば谷川の流れる地形を表す。渓谷に比べてより狭く深い峡谷の様相を帯びることが多い。
耳の上方、目尻の横に位置し、咀嚼時に動く部分を指す。米を噛む際にこの部分が動くことに由来する名称であり、「顳顬」とも表記する。
ラン科の多年草で、林内などに自生する。扇形の葉を持ち、春に淡紅色の花を咲かせる。その花の唇弁が袋状に膨らんだ独特の形状を、鎌倉時代の武将・熊谷直実が背負った母衣(ほろ)に見立てたことに由来する名を持つ。別名をホテイソウともいう。
杠谷樹はモクセイ科に属する常緑の小高木で、その読みは「ひいらぎ」である。漢名に由来するこの名称は、一般に「柊」と表記される植物を指す。
函谷関は中国河南省北西部に位置した古代の関所である。長安と洛陽を結ぶ交通の要衝に設けられ、新旧二つの関があった。戦国時代には秦の東方防衛の拠点として重要視され、とりわけ孟嘗君が門客の鶏鳴の術によってこの関を突破した故事で広く知られる。
人里遠く離れた奥深い山や、ひっそりと静まり返った谷を指す四字熟語。人の気配がほとんどなく、ひっそりと静かな山奥の地を表現する。
陵谷遷貿は、山と谷が入れ替わるように世の中が大きく変わることを表す四字熟語である。『詩経』「小雅・十月之交」に由来し、地殻変動のような激しい自然の変化を喩えに、社会の激変や権力の移り変わり、さらには人生の浮き沈みをも示す。
白駒空谷は、『詩経』の「小雅・白駒」篇に由来する四字熟語で、優れた才能や徳を持つ人物が世を避けて隠れ住むこと、あるいはそのような人物が世に出ずにいる状況を喩えた表現である。白い駿馬が人里離れた空寂とした谷間にいる様子から、隠遁した賢者を象徴する。
深山幽谷とは、人里遠く離れた奥深い山々と、ひっそりと静まり返った谷あいの風景を指す。人の気配がほとんどなく、ひたすら静寂に包まれた自然の境地を表す語である。
出谷遷喬は、春に鳥が谷間から飛び立って高い木に移る様子を表し、人が低い地位から抜け出して高い地位に昇進することを意味する。『詩経』の「小雅・伐木」に由来する四字熟語で、主に立身出世の喩えとして用いられる。
山や谷に住み、谷川の水を飲むという意味から、世俗を離れて自然の中でひっそりと暮らすことを指す。
跫音空谷とは、人里離れた静かな谷に響く足音のことを指し、転じて、待ち望んでいた人からの便りや、長らく音沙汰のなかった人との再会を喜ぶ心情を表す。
金谷酒数とは、詩の出来不出来に応じて罰杯の数を定めた故事に基づく四字熟語で、特に詩が作れなかった者に課す三杯の酒を指す。李白の「春夜宴桃李園序」に典拠があり、宴席での詩作の遊びにおいて、詩ができなかった者への罰として酒を飲ませる慣わしを表している。
空谷跫音とは、人里離れた寂しい谷間に突然人の足音が響くように、孤独な時や寂寥を感じている時に、思いがけず訪れる来客や便りを喜ぶ心情を表す四字熟語である。『荘子』徐無鬼篇に由来し、稀な出来事や心温まる邂逅への感慨を込めて用いられる。