万緑とは、夏の盛りに草木が生い茂り、見渡す限り一面に広がる濃い緑の景色を指す。
深く濃い緑色を指し、特に茂った樹木や若葉が生い茂る様子から感じられる、鮮やかで濃厚な緑色を表す。山々や森林など、自然の豊かな情景を描写する際に用いられる。
新緑とは、初夏の頃に芽吹いた若葉が鮮やかな緑色に輝く様子を指す。特に、木々の葉が青々と茂り始める季節の風物を表し、時候の挨拶などにも用いられる。
初夏の青葉を吹き渡る、清々しく爽やかな風を指す。夏の季語としても用いられる。
青々と草や木が生い茂る野原を指す。自然の豊かさと広がりを感じさせる情景を表す語である。
青々と木々が茂る林を指す語であるが、中国の故事に由来して盗賊や山賊の別称としても用いられる。後漢の時代、王莽の失政に苦しんだ民衆が湖北省の緑林山に立てこもり徒党を組んだ故事(『後漢書』劉玄伝)に基づく。
緑青は、銅や銅合金の表面に生じる青緑色の錆を指し、その成分は塩基性炭酸銅などから成る有毒な化合物である。また、同様の色合いを示す青緑色の顔料の名称としても用いられる。
緑酒とは、緑色を帯びた酒を指す。特に上質で味わい深い酒を称える表現としても用いられ、詩歌などでは風雅な情景を彩る美酒の意で詠まれる。
緑肥とは、草や植物を青いうちに土にすき込んで肥料とするもので、特に夏場に用いられる。
芽吹いたばかりの若葉が示す、鮮やかで淡い緑色を指す。春先の草木が萌え出づる時期の瑞々しい緑を表し、新緑とほぼ同義で用いられる。
ハト科の鳥類の一種で、主に山地の森林に生息する。背面は緑色がかり、胸部は黄色みを帯びた羽毛をもつ。その鳴き声は尺八に喩えられるような哀調を帯びており、森の中に響き渡る。
青々と茂った木々の葉が作り出す涼やかな日陰を指す。特に夏の情景を連想させる表現で、木漏れ日が差し込むような清涼感のある木陰を意味する。
眼圧が異常に上昇することにより視神経が障害され、視野狭窄や視力低下をきたす疾患。瞳孔が緑色を帯びて見えることが名称の由来であり、進行すると失明に至る場合もある。別称を「あおそこひ」という。
早緑月は陰暦一月の異称で、この時期に草木の緑が次第に増し始める様子に由来する。
花紅柳緑は、紅色の花と青々とした柳の緑が映える春の美しい景色を表す四字熟語である。転じて、色彩豊かで華やかな装いや、人の手が加えられていない自然そのままの美しさを形容する。語順を逆にした「柳緑花紅」も同義である。
「緑林白波」は、中国の故事に由来する四字熟語で、盗賊やその潜伏場所を指す。後漢の時代、緑林山に集まった無頼の徒や、白波谷を拠点とした黄巾の賊の故事から、乱を起こす者や無法者の隠れ家を意味するようになった。
緑林好漢とは、後漢書に登場する故事に由来する四字熟語で、山野に身を隠し、義侠心をもって権力に抵抗する者を指す。転じて、世の不正を憎み、弱きを助ける侠客や、荒々しくも義に厚い人物のたとえとして用いられる。
緑葉成陰とは、杜牧の詩「歎花」に由来する四字熟語で、かつて美しかった花が散った後、青々とした葉が茂り陰を作る様子を表します。これは時が経ち物事が変化し、過去の美しい光景が失われてしまったことへの感慨や、人生の無常を詠んだ表現として用いられます。
柳緑花紅は、春の景色を表す四字熟語で、青々とした柳と紅く咲く花の美しい対比を指します。転じて、一切の作為が加わらない自然そのもののありのままの姿を意味し、禅の文脈では、そのような自然の姿こそが悟りの境地であると説かれています。
赤や緑の草木が風に揺られて乱れ、入り混じるさまを表す。特に花や葉が風に翻り、色鮮やかに交錯する様子を指す。柳宗元の「袁家渇記」に由来する四字熟語である。
万緑一紅とは、一面の緑の中にただ一輪の紅い花が咲いている様子を表す四字熟語で、多くの物の中で際立って優れたもの、特に男性ばかりの中で一人の女性がひときわ目立つことを喩える。中国宋代の詩人王安石の「詠柘榴」に由来する。
桃紅柳緑は、紅色に咲く桃の花と青々と茂る柳の葉を指し、色鮮やかで多様な色彩に満ちた春の景色を表す四字熟語である。春の美しい自然の様子を描写する際に用いられ、語順を逆にした「柳緑桃紅」も同義として用いられる。