垂柳は、枝が細くしなやかで下方に垂れ下がる特徴を持つ柳の一種を指す。特にシダレヤナギの別称として用いられ、風に揺れる姿が優美であることから、詩歌や風景描写においても親しまれる語である。
柳営とは、将軍の陣営あるいは幕府を指す語で、転じて将軍や将軍家そのものを意味する。その由来は、中国漢代の将軍・周亜夫が細柳の地に厳正な軍営を設け、文帝がその規律正しさに感銘を受けた故事(『漢書』による)に基づく。
柳条とは、柳の木から伸びる細長くしなやかな枝のことを指す。特に春先に芽吹く若々しい枝を指すことが多く、その風に揺れる様子から「柳糸」とも呼ばれる。
柳眉とは、柳の葉のように細くしなやかで美しい眉のことを指し、特に美人の眉を形容する雅な表現である。
青柳とは、春先に青々と茂る若柳を指す。また、バカガイのむき身を指すこともあり、その透き通るような淡い青色が若柳の葉を連想させることに由来する。いずれも春の季節感を伴う語である。
柳筥は、柳の枝を細く削って編んだ蓋付きの四角い箱を指す。本来は文房具や装身具などを収納するために用いられたが、後に蓋のみが独立して使用され、冠などを載せる台としても用いられた。
柳鮠は、体形が柳の葉に似ていることから名付けられたハヤの一種で、ウグイやオイカワなどの魚を指す。
柳の種子が綿毛のように風に舞い散る様子を指し、春の風物詩として知られる。また、その軽やかに漂う様子から、降る雪の美しさを喩える表現としても用いられる。
楊柳はヤナギの総称を指す。特に「楊」はカワヤナギを、「柳」はシダレヤナギを表す。また、織物の分野では楊柳縮緬の略称として用いられ、これは縦方向に細長いしぼを施した縮緬の一種を指す。
蒲柳とはカワヤナギの別称であり、水辺に生える柳の一種を指す。その枝が細くしなやかな様子から転じて、身体が弱くひ弱な体質のたとえとしても用いられる。
芸者や遊女が生活し、客をもてなす社会を指す。遊里や色町とも呼ばれ、独特のしきたりや文化が発達した世界をいう。
柳葉菜はアカバナ科の多年草で、山野の湿地に自生する。葉は長楕円形をしており、夏には淡紅紫色の小さな四弁花を咲かせる。種子には長い白毛があり、風に乗って飛散する特徴を持つ。漢名からの誤用で「柳葉菜」と表記されるが、「赤花」と書かれることもある。
キュウリウオ科の海魚で、北海道南東部の沿岸に生息する。体は細長くワカサギに似ており、産卵期には川を遡上する。多くは干物として食用にされる。名称「シシャモ」はアイヌ語に由来し、その体形が柳の葉に似ていることから名付けられた。
柳川鍋は、細切りにした牛蒡の上に背開きにして骨を取り除いた泥鰍を載せ、煮て溶き卵でとじた鍋料理である。主に夏の季語としても用いられる。
顔筋柳骨とは、顔真卿の書風の力強い筆線と柳公権の書風の骨格のしっかりした様子を併せ持つことを指し、書道において優れた筆勢と確かな構造を兼ね備えた境地を表す四字熟語である。
花紅柳緑は、紅色の花と鮮やかな緑の柳が織りなす春の美しい景色を表す四字熟語である。自然のままの鮮やかな色彩を形容し、人手を加えない美しさを指すとともに、色とりどりの華やかな装いの喩えとしても用いられる。語順を逆にした「柳緑花紅」も同義である。
遊里や色町を指す四字熟語で、花や柳が咲き乱れるように美しい女性が集まる歓楽街の様子を表している。
柳緑花紅は、春の景色を表す四字熟語で、青々とした柳と紅く咲く花の美しい対比を指します。転じて、一切の作為がなく自然のままであることの喩えともなり、禅の世界では、あるがままの姿こそが悟りの境地であることを示す言葉として用いられます。
柳眉倒豎とは、女性が激しく怒った際に、柳の葉のように細く美しい眉を逆立てる様子を表す四字熟語である。怒りの感情が表情に顕著に現れ、眉の形が柳の葉の繊細さと怒りによる逆立ちを併せ持つ様を描写している。
柳巷花街とは、かつて柳の木が植えられ、花が咲き風情を添えていた遊里、すなわち遊郭や色町を指す四字熟語である。遊女を柳や花に喩えたとも、実際に街路に柳や花が植えられていたことに由来するとされる。後に「花柳」と略されるようになった。
柳が茂って薄暗い中に花が明るく咲く、春の美しい景色を表す。転じて、物事が行き詰まったかと思われる状況から、突然新たな活路が開けることの喩えにも用いられる。また、遊里(花柳界)を指す場合もある。
「問柳尋花」は、杜甫の詩に由来する四字熟語で、春の景色を楽しみながら花や柳をめぐり歩く風流な行いを指します。転じて、遊里に通って遊興にふけることを意味する場合もあります。