甘皮とは、木や果実の内部にある薄い皮を指し、甘肌とも呼ばれる。また、爪の根元を覆う柔らかく薄い皮膚のことも意味する。
甘口とは、甘みの強い味付けを指し、煮物などで用いられる表現である。また、そのような味を好む嗜好や、そうした人を指す場合もある。さらに転じて、相手を喜ばせる巧みな言葉、すなわち甘言を意味し、時に人を欺くような口先のうまさを含意する。対義語は辛口である。
甘酒は、米麹を発酵させて作る甘味のある飲料である。主に、米麹と米(または粥状にしたもの)を混ぜて発酵させたものと、酒粕に湯や砂糖を加えて溶いたものの二種類がある。古くから「醴」とも表記され、一夜で仕込めることから「一夜酒」の別名もある。
甘茶はユキノシタ科の落葉低木で、山地に自生し、六月頃にアジサイに似た花を咲かせる。また、その葉やアマチャヅルの葉を蒸して揉み、乾燥させて作られる飲料のことも指し、四月八日の灌仏会において釈迦の生誕像に注がれるほか、功徳があるとされ家庭でも飲用される。別名として「土常山」とも書かれる。
甘党とは、甘味を好む人のことを指し、特に酒類よりも菓子や甘い飲み物などを好む傾向にある人をいう。対義語として辛党があり、両者は嗜好の対比として用いられることが多い。
甘干とは、渋柿の皮を剥いて乾燥させた食品、あるいは魚を軽く干したものを指す。
甘苦とは、甘さと苦さという味覚の対比を指すとともに、人生における喜びと悲しみ、楽しみと苦しみといった相反する経験の喩えとしても用いられる。特に「甘苦をともにする」という表現では、苦楽を共に分かち合うことを意味する。
甘藍はキャベツの別称であり、アブラナ科の一年草または二年草である。葉が重なり合って球状となり食用とされるほか、同種の変種で葉が波状に縮れ、冬期に白・黄・紫などに色づく観賞用のハボタンをも指す。
甘露とは、甘くて味わいのよいもののことを指す。また、中国の古い伝説では、天が仁政の兆しとして降らすとされる甘い露のことを意味する。
マメ科の多年草で、中国を原産とする。夏に薄紫色の蝶形の花を咲かせる。根は強い甘味を持ち、甘味料や漢方薬の原料として広く用いられる。
甘煮(うまに)とは、肉や魚、野菜などの食材を、砂糖や醤油、みりん、出汁などを用いて甘味を効かせ、濃厚な味わいになるまで煮込んだ料理を指す。「旨煮」と表記されることもある。
アマダイ科に属する海水魚で、体は側扁して細長い。味がよく、特に冬期に美味とされる。名前に「タイ」と付くが、スズキ目アマダイ科の魚であり、タイ科の魚とは別種である。
塩化第一水銀の別称であり、無色の結晶性の物質で水には溶けにくい性質を持つ。下剤などの医薬品として用いられる。
甘藷はヒルガオ科のつる性多年草で、中南米が原産地とされる。葉はハート形をしており、肥大した塊状の根はでんぷんを豊富に含み、甘味があって食用とされる。漢名に由来する語で、一般には「さつまいも」と読み、「薩摩芋」とも表記する。別名としてリュウキュウイモやカライモとも呼ばれる。
イネ科の多年草で、茎の汁液から砂糖を採るために栽培される。別名を砂糖黍(さとうきび)ともいい、「かんしゃ」とも読まれる。
バショウ科の多年草で、熱帯地域で広く栽培される。大きな楕円形の葉を持つ。果実は熟すと黄色くなり、芳香があり甘味が強い。食用として利用される。夏の季語としても用いられる。
甘藷は、さつまいもを指す語である。甘い味わいを持つ芋の一種で、主に食用や加工品の原料として用いられる。
キョウチクトウ科の多年草で、河原などに自生する。初夏に茎の上部に青紫色の花をつけ、その花を横から見ると丁字形をしている。漢名からの誤用で「水甘草」と称されるが、「丁子草」とも書く。
ユリ科の多年草で、山野に自生する。葉は笹の葉に似た形をしており、初夏には白色の細長い釣鐘形の花を垂れ下げる。その名は、根茎に甘みがあり、またトコロ(野老)という植物に形状が類似していることに由来する。
甘露子はシソ科の多年草で、漢名に由来する名称である。別名を草石蚕(ちょろぎ)とも呼ばれる。
ウリ科に属するつる性の多年草で、山地に自生する。秋には黄緑色の小さな花を咲かせ、葉は五枚の小葉からなる複葉であり、甘味があることから甘茶の原料とされる。別名をツルアマチャといい、「絞股藍」と表記することもある。
甘海苔は紅藻類ウシケノリ科に属する海藻の総称で、アサクサノリやスサビノリなどを指す。潮の満ち干によって海水に浸る岩場に生育し、赤紫色から黒紫色を帯びた紙状の形態をしている。食用として用いられ、「紫菜」と表記されることもある。
甘棠の愛とは、優れた為政者に対する敬慕の情を表す四字熟語である。その由来は『詩経』「召南・甘棠」にあり、人々が召伯が休んだ甘棠(あまなし)の木を大切にした故事に基づく。ここから、徳高い政治家を偲び慕う心情を指すようになった。
甘井先竭とは、良質な水を湛えた井戸は多くの人に利用されるため、他よりも早く枯れてしまうという故事に由来する四字熟語である。優れたものや有用なものは、多くの需要を集める結果、消耗が早く、長くは保たないという喩えとして用いられる。出典は『荘子』「山木」篇にある。
甘言蜜語とは、相手の気を引いたり取り入ったりするために用いる、甘く媚びた言葉のことを指す。甘言は相手の心をくすぐるような甘美な言葉であり、蜜語は蜜のように甘い言葉、あるいは男女の間の甘い語らいを意味する。