船乗りが櫂を漕ぎながら歌う労働歌や民謡を指し、船の調子を整えたり作業の息を合わせたりするために歌われる。水上の生活や旅情を題材とすることが多く、「船歌」とも表記する。
寿歌は、祝いの気持ちを込めて詠む歌のことで、祝賀の場でめでたい事柄を称えたり祝福したりするために用いられる。祝歌と同じ意味を持つ語であり、「ことほぎうた」と読むこともある。
祝賀の気持ちを表すために詠まれる歌のことで、めでたい席や儀式などで歌われる。寿歌とも表記する。
歌垣とは、古代日本において豊作を祈願し、男女が集まって歌を掛け合いながら踊る行事を指す。求婚の機会としての側面もあり、のちに「かがい」とも呼ばれた。
歌沢は、江戸時代末期に流行した三味線音楽である歌沢節の略称である。端唄を基調として成立した歌謡で、表記としては「哥沢」と書かれることもある。
歌曲とは、旋律を伴う歌の総称であり、特に声楽曲を指す。音楽における一つの形式として、歌詞と旋律が結びついた芸術表現を成す。広義には様々な歌唱曲を含むが、クラシック音楽の文脈では、人声によって演奏される楽曲を意味する場合もある。
声を出して歌を歌う行為、またはその歌そのものを指す。特に音楽表現としての歌唱技術や表現力を含む概念として用いられる。
賛歌とは、特定の対象や事柄を称え、その価値を讃える歌を指す。例えば青春賛歌のように、ある概念や時期を賞賛する作品に用いられる。また、キリスト教の礼拝で歌われる賛美歌を指す場合もある。表記としては「讃歌」と書くこともある。
仏を讃えるために詠唱される歌、またはそのような歌を詠唱する行為を指す。
謡歌(わざうた)は、古代の歌謡の一形態であり、世相を風刺したり、異変を予兆したりする民間の流行歌を指す。表記は「童謡」とも書かれる。
俚歌とは、民衆の間で広く歌われる素朴な歌謡を指し、主に口承によって伝えられてきた俗謡や流行歌の類をいう。形式や内容が洗練された芸術歌謡とは異なり、日常の生活感情や世相を率直に表現した卑近な歌である。
挽歌は死者を悼み悲しむ詩歌を指す。その由来は中国の葬送において棺を載せた車を引く者が歌ったものとされ、日本では『万葉集』の三大部立ての一つとして、人の死を追悼する歌の分類名ともなっている。表記は「輓歌」とも書く。
秧歌は中国の農村地域で広く行われる民間舞踊で、その起源は田植えの際に歌われた労働歌にあるとされる。主に銅鑼や太鼓などの打楽器を伴奏とし、軽快なリズムと素朴な動きが特徴である。
笙の音色に合わせて歌うことを指し、またその歌そのものも意味する。笙は雅楽などで用いられる竹製の管楽器であり、その優雅な調べに乗せて詠われる歌声を総称する語である。
絃歌とは、弦楽器を奏でながら歌うことを指す。特に古代中国において、琴や瑟などの弦楽器に合わせて詩歌を吟じる風雅な芸道を意味し、学問や礼楽を重んじる教養人のたしなみとして広く行われた。
戦いに勝利したことを祝って歌う歌。勝ち戦の喜びを表現し、凱旋の際などに奏でられる。
神仏の栄光や徳、あるいは人の功績などを賛美し称える歌を指す。
輿歌とは、死者を悼みその死を悲しむ歌を指し、葬送の際に詠まれるものである。また『万葉集』においては、相聞・雑歌と並ぶ部立ての一つとして、人の死を追悼する歌を収めた分類を示す。表記としては「挽歌」とも書かれる。
樵歌とは、山林で木を伐る樵夫が作業の際に口ずさむ歌のことである。
「謳歌」とは、元来は多くの人々が声を合わせて君主の徳などを褒め称えることを指した。転じて、恵まれた環境や状況を心ゆくまで楽しみ味わうこと、また広く賞賛や賛美を表す。例えば「青春を謳歌する」のように用いられる。
中国唐代の詩人白居易による長編叙事詩。七言古詩の形式で百二十句からなり、玄宗皇帝と楊貴妃の愛情と、その死別に至るまでの悲劇を情感豊かに描いた作品である。
歌留多とは、絵や文字が記された長方形の札の総称であり、またそれを用いた遊戯や博戯を指す。花札やいろはガルタ、トランプなどがこれに含まれ、新年の表記では「加留多」「骨牌」とも書かれる。これらの表記は当て字であり、語源はポルトガル語に由来する。
緩やかな調べの歌とゆったりとした動きの舞を指す四字熟語で、白居易の「長恨歌」に由来する。音楽や舞踊の穏やかで優雅な様子を描写する表現である。
歌舞優楽とは、歌や舞い、演劇や音楽など、芸能全般を指す四字熟語である。主に古代中国において、宮廷や貴族の間で楽しまれた様々な芸能娯楽の総称として用いられ、豊かな芸術文化を表す言葉である。
歌功頌徳とは、君主や権力者の功績や徳をたたえ、その栄光を詩歌などに詠んで称揚することを意味する。転じて、権力者におもねり、過度にその人をほめそやす行為を指すこともある。
放歌高吟とは、周囲を気にせずに大声で歌い詠じることを指す四字熟語である。抑制なく情感を込めて声高らかに詠唱する様を表し、高吟放歌とも言う。
悲歌を詠い、酒を飲みながら憂いを晴らすこと。悲しみや憤りを抱えながら、歌を詠み、酒を傾けて心中の鬱憤を発散させる様子を表す。
悲しみを込めて歌い、世の不正や不遇を憤り嘆くことをいう。心中の鬱屈した思いを詩歌に託し、激しい調子で社会や運命に対する抗議の情を表す表現である。『史記』の「項羽本紀」に由来する四字熟語で、「慷慨」は憤慨して嘆く意を表す。
独弦哀歌とは、たった一本の弦をかき鳴らしながら悲しげな歌を詠うことを指す。そこから転じて、誰の共感も得られずに悲痛な調子で意見を述べる様子の喩えとして用いられる。出典は『荘子』天地篇にある。