水貝とは、生のアワビを塩で洗い、薄く切ったものを三杯酢などの酢の物に仕立てた料理を指す。主に夏の季節に供される。
貝殻とは、貝類の体を覆う硬い外皮を指す。主に炭酸カルシウムからなり、内部の軟体部を保護する役割を果たす。海岸に打ち上げられたものを拾い集めたり、工芸材料として細工に用いたりする。漢字表記は「介殻」とも書く。
貝柱とは、二枚貝において左右の殻を開閉させる役割を担う筋肉の部分を指す。これは閉殻筋とも呼ばれ、特にホタテガイなどの大型の二枚貝において発達している。この筋肉を煮て乾燥させた加工食品も、同様に貝柱と呼ばれる。
バイモはユリ科の多年草で、中国を原産とする。春に釣鐘状の花を咲かせ、観賞用としても親しまれる。その鱗茎は咳止めの薬用として利用される。別名をアミガサユリともいう。
貝貨は古代において貝殻を素材として作られた貨幣を指す。主にタカラガイなどの特定の貝殻が用いられ、装飾品としての価値も兼ね備えた貴重品として流通した。このような形態の貨幣は古代中国をはじめ、北米やアフリカなど世界の広範な地域で使用された歴史を持つ。
貝髷とは、髪を結う方法の一つで、頭の中央に挿した簪を軸として、貝殻のように髪を巻きつけて整えた髪型を指す。
肉が失われて空になった貝殻を指す。また、ツメタガイの別称としても用いられ、これは砂地に生息する巻貝で、二枚貝の殻に穴を開けて中身を捕食する習性を持つ。ウツボガイとも呼ばれる。
イシガイ科に属する二枚貝で、泥の多い池や沼に生息する。殻の表面は黒褐色を呈し、内側は白く光沢がある。「土負貝」とも表記される。
貝櫓は蜃気楼を指す語で、中国の伝承に由来する。大蛤(蜃)が気を吐いて空中に楼閣を描き出すという故事に基づき、その「蜃楼」を訓読した表現である。
姥貝はバカガイ科に属する二枚貝で、鹿島灘より北の海域に分布し、浅い海の砂底に生息する。殻は卵形で、長さは約10センチメートルに達し、食用として美味とされる。ホッキガイの別名を持ち、「雨波貝」と表記されることもある。
烏貝はイシガイ科の二枚貝で、湖沼に生息する。殻は卵形で長さ約二十センチメートルに達し、表面は黒色を呈するが内面には真珠のような光沢がある。食用とされ、殻は細工物やボタンの材料として用いられる。「からすがい」と読み、「蚌貝」の表記のほか「烏貝」とも書く。
梭貝はウミウサギガイ科に属する巻貝で、中部以南の太平洋岸に分布する。殻長は約十センチメートルに達し、淡い桃色の光沢を帯びている。その形状が機織りに用いる梭(ひ)に似ており、殻の前後に長い突起があることからこの名が付けられた。
イガイ科に属する二枚貝で、浅海の岩礁に付着して生息する。殻は黒褐色の長卵形を呈し、長さは約15センチメートルに達する。地域によってはカラスガイやセトガイなどの別称があり、食用とされる。漢字表記では「淡菜」と書くこともある。
マテガイ科に属する二枚貝で、浅い海の砂泥底に垂直に潜って生息する。殻は細長い円筒形を呈し、長さは約12センチメートルに達する。穴に塩をかけると飛び出す習性があり、食用として美味とされる。別名にマテやカミソリガイがあり、「馬刀貝」「馬蛤貝」とも表記する。
子安貝はタカラガイ科の巻貝の一種で、その卵形の美しい殻は光沢に富む。古来より安産を祈る護り石として珍重されてきた。
カイガラムシ科に属する昆虫の総称で、雌は体から分泌する物質で貝殻状の覆いを作る特徴を持つ。果樹のリンゴやナシ、カキなどに寄生する農業害虫として知られる一方、一部の種からはロウなどの原料が採集される。
貝寄風とは、陰暦二月二十日頃に吹く西風のことを指す。春先に吹くこの風は、海岸に貝を吹き寄せることに由来して名付けられた。
モノアラガイ科に属する巻貝で、池沼や小川の水草に付着して生息する。殻は卵形で薄く半透明であり、殻口が広く開いているのが特徴である。
海松貝はミルクイガイの別称で、ミルクイバカガイ科に属する海産の二枚貝である。冬に伸びる水管の先端に海藻のミル(海松)が付着し、あたかも貝がミルを食べているように見えることに由来する。表記は「水松貝」とも書く。
法螺貝は、暖かい海に分布するフジツガイ科の巻貝で、円錐形の殻は高さ約四十センチメートルにもなり、その肉は食用とされる。また、この貝殻の先端に吹き口を付けたものを指し、山伏が山中で猛獣を追い払う際や、戦場での合図などに用いられた。吹螺や梭尾螺とも表記する。
馬珂貝はバカガイ科に属する二枚貝で、日本各地の浅い海に生息している。殻は淡い褐色を呈し、成長に伴う輪状の模様がはっきりと見られる。剥き身は「青柳」と呼ばれ、食用として用いられる。春が主な旬とされる。
マテガイ科に属する二枚貝の一種で、細長い筒状の殻を持つ。浅海の砂泥底に深く潜って棲息し、食用としても知られる。漢字では「蟶貝」とも表記する。
オウムガイ科に属する軟体動物で、熱帯の海域に生息する。巻貝に似た殻を持ち、その内部に体を収めている。殻の開口部の形状がオウムのくちばしに似ていることが名称の由来である。
萋斐貝錦とは、『詩経』の「小雅・巷伯」に由来する四字熟語で、わずかな欠点や過ちをことさら大げさに取り上げ、罪に仕立て上げることを意味する。本来は美しい貝殻の錦を指すが、転じて、他人を陥れるために巧妙に言葉を飾り、誹謗や中傷をたくらむ行為を喩える表現として用いられる。