地錦はブドウ科のつる性の落葉植物で、蔦(つた)の別名である。漢名に由来するこの名称は、壁面や地面を覆い尽くす様子が錦を敷き詰めたように見えることにちなむ。
錦絵とは、江戸時代に発展した多色刷りの木版画による浮世絵の総称であり、鮮やかな色彩と精緻な摺り技術によって、当時の風俗や人気の演劇、風景などを題材として広く親しまれた。
錦秋とは、木々の紅葉が色とりどりの錦織のように鮮やかに彩られた、秋の美しい情景を指す言葉である。
錦地とは、手紙などで相手の居住地を敬って指す語である。御地と同様の用法で、相手の土地や地域を丁寧に表現する際に用いられる。
綾と錦という二種類の美しい織物を指す語であり、転じて、華やかな着物や紅葉など、目を見張るような美しさを形容する際にも用いられる。
金糸や色糸を織り込んで模様を表した、薄手で光沢のある絹織物を指す。
錦葵はアオイ科の二年草で、ヨーロッパが原産地である。観賞用として栽培され、茎は約一メートルほど直立し、初夏に赤紫色の五弁花を咲かせる。漢名に由来する名称であり、「銭葵」と表記されることもある。
錦帯花はスイカズラ科の落葉低木で、主に海岸近くに自生する。初夏にラッパ形の花を咲かせ、花色は初め白く、次第に紅色へと変化する特徴を持つ。漢名に由来する名称であり、「箱根空木」とも表記される。
緋金錦とは、金糸を織り込んで華やかな文様を表した錦の一種で、特に金襴に代表されるような豪奢な織物を指す。
繧繝錦とは、繧繝彩色の技法を用い、赤・黄・緑・紫などの色糸で花菱形や菱形の模様を縦方向に等間隔に織り出した錦のことを指す。暈繝錦とも表記する。
故郷に錦を飾る栄誉の意で、立身出世して故郷に帰り、華々しく名誉を誇ることを指す。中国宋代の欧陽脩「相州昼錦堂記」に由来する四字熟語である。
立身出世を遂げ、故郷に帰ることを意味する。華やかな錦の衣を身にまとって帰郷するという故事に由来し、栄誉を手にした者が出身地に戻る様子を表す。
綾羅錦繍とは、綾織りの絹や薄絹、錦や刺繍を施した織物など、華やかで高価な衣装の総称を指す。転じて、きらびやかで目を見張るような美しさを持つものの喩えとしても用いられる。
繍口錦心とは、刺繍のように美しい言葉と錦織のように優れた心を併せ持ち、話す内容も内面もともに立派であることを表す。
美しい錦の上にさらに花を添えるように、すでに優れているものや良い状態に、さらに良いものを加えて一層立派にすることを意味する。良いことや美しいことが重なる様子を表す際に用いられる表現である。
錦繍心肝とは、華やかな刺繍を施した織物のように美しく優れた詩文や、そのような才能を持つ人の心や才能を指す表現である。