末濃とは、着物などの染色技法の一つで、上部を淡く染め、裾に向かうにつれて次第に濃くなるぼかし染めを指す。漢字では「裾濃」とも表記される。
「村濃」とは、染色技法の一つで、布地の一部を濃く染め、その周囲を次第に薄くぼかしてゆく手法を指す。斑模様のように濃淡のグラデーションを生み出すことから、「叢濃」や「斑濃」とも表記される。
染色技法の一つで、布地の一部を濃く染め、その周囲を次第に薄くなるようにぼかしてゆく手法を指す。濃淡の対比によって模様を表し、「叢濃」や「村濃」とも表記される。
濃茶とは、茶道において用いられる抹茶の一種を指す。主に、直射日光を遮って栽培された茶樹の葉から作られた高級な抹茶を指し、これを多めに用いて少量の湯で練り上げて点てる、濃厚な風味の茶のことをいう。また、その点前(てまえ)そのものを略して「濃茶」と呼ぶこともあり、薄茶(うすちゃ)と対をなす概念である。
濃絵とは、金銀や鮮やかな原色を多用して壁面などの広い画面に描かれた絵画を指す。特に桃山時代に狩野派によって発展した障壁画の様式を代表し、濃厚な彩色が施された絵画一般を意味することもある。
濃艶とは、色彩や容姿が鮮やかで艶やかであり、人を強く引きつけるような妖しい美しさをたたえている様子を指す。
色や味、あるいは感情などの程度が強いことと弱いこと、またその度合いの変化を指す。特に色彩や墨の調子において、濃い部分と薄い部分の対比や階調を表現する際に用いられる。
液体や気体などの濃さの度合いを指し、特に溶液や混合気体において、特定の成分が全体に占める割合を表す。例えば、二酸化炭素濃度が高い空気のように、成分の含有量を示す際に用いられる。
濃密とは、隙間なく細やかに詰まっている様子を指し、人や物事の関係が緊密であることを表す。また、色合いや味わいが濃厚で深みがあり、細部まで行き届いた豊かさを感じさせる状態にも用いられる。
濃霧とは、視界を著しく妨げるほど深く立ち込めた霧を指す。特に秋の季語としても用いられ、交通や行動に注意を要する気象状況を表す。
濃色とは、染めや織りにおいて用いられる色名で、濃く深みのある紫色、あるいは濃い紅色を指します。
濃鼠(こいねず)は、濃いねずみ色、すなわち深みのある灰色を指す語である。同様の色合いを「こねずみ」と読むこともある。
濃漿(こんず)は、米を煮た汁すなわちおもゆを指す。また、酒や濃い汗の意にも用いられる。「こみず(濃水)」が転じた語とされる。なお、「こくショウ」と読む場合は別の意味となる。
鯉濃(こいこく)は、鯉を輪切りにし、赤味噌を利かせた汁で煮込んだ料理を指す。名称は、濃く仕立てた味噌汁を意味する「濃漿(こくしょう)」に由来するとされる。
陰暦八月の異称で、秋の深まりとともに木々の葉が色濃く染まる様子を月の名に託した表現である。表記は「木染月」とも書く。
濃餅汁は、肉や油揚げ、ダイコン、サトイモ、ニンジン、シイタケ、こんにゃくなどの具材を刻んで煮込み、醬油などで味を調え、片栗粉などでとろみをつけた汁物料理である。「能平汁」と表記することもある。
美濃判とは、美濃紙の規格の一つで、およそ縦二十七センチメートル、横三十九センチメートルの寸法を指す。
淡粧濃抹は、薄化粧と厚化粧のいずれもその人にふさわしく美しい、女性の容貌や装いのさまを表す四字熟語である。蘇軾の詩「飲湖上初晴後雨」に由来し、西湖の晴雨それぞれの美景を美人の化粧に喩えた表現から転じて、自然な美しきも華やかな美しきも趣があることを指す。