「木綿」は「ゆう」と読み、コウゾの樹皮から取り出した繊維を蒸し、水に浸して細く裂き、糸状にしたものを指す。主に神事において、榊の枝に付ける幣として用いられた。なお、「もめん」と読む場合は別の意味となる。
木綿は、ワタの種子に付着する白色で柔らかな繊維を指し、弾力性や吸湿性、保温性に優れているため、衣類や寝具の材料として広く用いられる。また、転じて木綿糸や木綿織物を略して呼ぶ場合もある。読みが「ゆう」の場合は異なる意味を持つので注意を要する。
水綿は、緑藻類ホシミドロ科に属する淡水藻の一種である。春から夏にかけて、水田や池沼などに発生し、細長い糸状の体が絡み合って浮遊する様子が観察される。「青味泥」とも表記する。
蛇紋石などの鉱物が繊維状に変化した天然の鉱物繊維を指す。熱や電気の伝導性が低い特性から、かつては防火材や保温材、絶縁材として広く用いられた。なお、「せきめん」とも読む。
海綿とは、主に海中に生息する海綿動物の総称であり、その柔軟な骨格を指すこともある。この骨格は多孔質で弾力に富み、優れた吸水性を持つため、スポンジとして掃除や化粧、医療など様々な用途に利用されている。
真綿とは、繭を引き伸ばして作られる絹の綿状の素材を指す。軽量で保温性に優れ、主に衣類や布団の詰め物として用いられる。
「被綿」は、物の上に綿をかぶせること、またはその綿そのものを指す。特に重陽の節句の前夜、菊の花にかぶせて夜露や香りを移した綿を指し、これで体を拭うと長寿を保つとされた。この風習に由来する語で、「菊の被綿」とも呼ばれ、「着せ綿」と表記することもある。
連綿とは、途切れることなく長く続く様子を表す。特に伝統や行事などが絶えることなく継承される状態や、書道において草書や仮名の筆画を切れ目なく続けて書く書体を指して用いられる。
綿花とは、ワタの種子を包む白色または淡褐色の繊維を指し、綿糸や織物の原料として用いられる。漢字表記「棉花」の書き換え語としても扱われる。
綿糸を用いて織り上げられた布地の総称であり、通称として木綿の布や木綿織物を指す。
細部に至るまで注意が行き届き、手落ちのない様子を指す。物事を入念に扱い、緻密に配慮するさまを表す。
絶え間なく長く続くさま。途切れることなく連なり、終わりが見えない様子を表す。
「綿羊」はヒツジの別称であり、漢字表記としては「緬羊」と書くこともある。羊毛を採取するために飼育される家畜の一種を指す。
山脈や丘陵などが長く連なり、途切れることなく続いている様子を表す。特に地形が広範囲にわたって延々と続く雄大な景観を形容する際に用いられる。
綿上は、鎧の肩に当たる部分を指す名称であり、背面から前の胸板にかけて鎧の胴を支える役割を担う。また、うしろ髪を意味する場合もあり、この場合は「肩上」と表記することもある。
聯綿とは、長く途切れることなく続く様子を表す。涙が絶え間なく流れるさまなどを形容する際に用いられ、「連綿」とも書く。
物事が複雑に絡み合って離れがたい様子を指し、特に心情や感情が深く結びつき、細やかに続くさまを表す。情緒や思いが切れずに長く続き、心にまとわりついて離れない状態をいう。
浜木綿はヒガンバナ科の多年草で、海岸の砂地に自生する。葉は大形でオモトに似ており、夏に芳香のある白い六弁花を散形花序につける。花弁は細長く、しばしば反り返る姿が特徴である。別名をハマオモトともいう。
砂糖を加熱して細い穴から糸状に噴出させ、割り箸などに絡め取って綿のようにふわふわとした塊にした菓子。綿あめに同じ。
綿津見は、日本神話における海の神を指す語であり、転じて海そのものを意味する場合もある。古くは「わだつみ」とも読み、「海神」の表記も用いられる。
木綿鬘は、木綿で作られた鬘を指し、かつては物忌みの際に頭に着けるしるしとして用いられた。また、明け方の空にたなびく雲を、その白く柔らかな様子からこの言葉にたとえることもある。
「縷縷綿綿」は、細く長い糸が途切れることなく連なり続ける様子を表し、物事が細々と、しかも長く継続して絶えないさまを意味する。特に、話の内容がくどく長く、細部にわたって延々と続く様子を形容する際に用いられる。