厚板とは、厚みのある板を指す。また、厚地の織物全般を表し、特にその生地で作られた男用の能装束を指すこともある。後者の意味は、かつて中国から輸入された厚手の織物が厚い板を芯として織り込まれていたことに由来する。
紙や布、陶器などの材質が通常よりも厚みを持っている状態を指す。例えば、保温性を高めた厚手の湯呑みや、防寒用の厚手のコートなどに用いられ、対義語は「薄手」である。
厚意とは、他者に対する深い思いやりや情け深い心遣いを指す。相手の立場や心情を慮り、寛大で温かな態度で接する気持ちを表し、特に目上の人から受ける親切や配慮をいうことが多い。
厚顔とは、恥知らずで遠慮のない様子を指す。面の皮が厚く、羞恥心に欠けた態度や振る舞いを形容する語である。
厚志とは、相手に対する深い思いやりや親切な心遣いを意味する。特に、目上の人から受ける温かい配慮や情けを指し、感謝の気持ちを伴って用いられることが多い。
厚情とは、相手に対する深い思いやりや心遣いを意味する言葉で、厚志と同義である。特に、情け深く温かい気持ちを表し、人との関係において誠実な心配りや配慮を示す際に用いられる。
厚生とは、人々の健康を増進し、生活の質を向上させることで、より豊かで安定した暮らしを実現することを指す。主に公衆衛生や社会福祉の分野で用いられ、企業や行政が提供する福利厚生施設などの文脈で使われることが多い。
厚朴はホオノキの樹皮を指し、漢方薬として用いられる。健胃や利尿の効果があり、生薬として処方に配合される。
厚朴はモクレン科に属する落葉高木で、日本の山地に自生する固有種である。葉は大きく卵形をしており、初夏には芳香のある黄白色の大きな花を咲かせる。材質は柔らかく、版木や家具などの材料として用いられる。漢名からの誤用で「厚朴」と表記されるが、「朴の木」とも書く。
物事の内容や考え方に深みがあり、浅薄でない様子を指す。また、人に対する情や気持ちが深く篤いこと、誠実で手厚いことを表す。
心が広く、人に対して温かく優しい様子。寛大さと温厚さを兼ね備えた性質を指し、他者を包み込むような穏やかさと包容力を感じさせる。
篤厚とは、人柄が誠実で情け深く、誰に対しても温かく親切に接する様子を指す。心のこもった厚い人情を持ち、人々から信頼されるような人格の持ち主を形容する言葉である。
厚誼とは、心のこもった深い親しみや、それに基づく親密な交際を指す。特に、相手からの温かい好意や厚い情誼に対して感謝の意を表す際に用いられる表現である。「誼」はよしみや交情を意味し、「高誼」と表記する場合は、主に書簡文において受けた好意への謝意を述べる言い回しとなる。
人柄や態度が誠実で、真心がこもっており、温かみのある様子を表す。特に、人に対する接し方が親切で手厚いことを指し、表記としては「醇厚」と書くこともある。
誠実で温かみのある人柄を表し、人情深く篤実な様子を指す。人としての温かさと信頼性を兼ね備えた性質をいう。
厚皮香はツバキ科の常緑高木を指す名称であり、その漢名に由来する。樹皮が厚い特徴からこの名が付けられ、木斛(もっこく)とも呼ばれる。
顔厚忸怩とは、普段は厚かましい者でも、さすがに恥ずかしさや居心地の悪さを覚える様子を表す四字熟語である。『書経』「五子之歌」の「顔厚にして忸怩たる有り」に由来し、羞恥心に堪えきれず、顔を上げられない心境を指す。
「温柔敦厚」は、穏やかで優しい性格と、人情深く誠実な心遣いを併せ持つ様子を表す四字熟語である。『礼記』に由来し、人としての温かみと篤実さを強調する表現で、表面だけの優しさではなく、内面からにじみ出る心の厚みを指す。
温厚質実とは、穏やかで情に厚く、飾り気がなく誠実な人柄を表す四字熟語である。温厚は優しさと寛容さを、質実は素直で裏表のない真摯な態度をそれぞれ示し、両者が合わさって、信頼に足る落ち着いた人格を形容する。
無恥厚顔とは、恥知らずで厚かましい様を表す四字熟語である。『文選』所収の孔稚珪「北山移文」に由来し、道義を顧みず、恥じる心がなく、図々しく振る舞う人物の態度や性質を指す。
肥肉厚酒は、肥えて美味な肉と上等な酒を指す四字熟語であり、贅沢な食事や酒宴を表す。『呂氏春秋』に典拠を持ち、豊かな食生活の喩えとして用いられる。また「厚酒肥肉」と順序を逆にして用いられることもある。
篤実温厚とは、誠実で情に厚く、穏やかで温かい人柄を表す四字熟語である。『易経』の「大蓄」に由来し、内面に篤実さを蓄え、外面に温厚さを備えた人格の高潔さを称える言葉として用いられる。